スイスの視点を10言語で

スイス・ローザンヌ大、アルプスの環境保護に向け学際研究所を新設

白いスイスアルプスの風景
地球温暖化は雪崩リスクの増大などアルプスの山岳地域への大きな脅威になっている Keystone

スイス・ローザンヌ大学は2日、山岳地域の持続可能な開発を促すための研究所をスイス南部ヴァレー州の州都シオンに立ち上げた。

新研究所「学際山岳研究センター(CIRM)外部リンク」には自然科学、人間科学、社会科学の研究者を結集。観光と健康、自然災害リスク、地元産物、気候と持続可能性のリスクなど、さまざまな問題を研究する。

気候変動はアルプス地域にとって最大の課題の一つだ。同研究所のエマニュエル・レナード所長は、フランス語圏のスイス公共放送(RTS)の取材に「基本的に、山岳地帯は水脈、雪崩その他の自然災害など気候関連の変化による強大な影響に直面している」と強調。「こうした地域は気候変動に対して非常に敏感だ」と語った。

CIRMを創立した理由の一つはローザンヌ大のさまざまな学部で長年蓄積された異なる専門知識を結集することだ。レナード所長は「CIRMには約50人の教授や講師陣、研究者が関心を示してくれた」と語った。

CIRMは分野横断的なプロジェクトの提案を学内で募っている。研究所の理事会で提案を選考し、研究に着手する。

おすすめの記事

ニュース

ビクトリノックスのアーミーナイフ製造現場

おすすめの記事

ビクトリノックス、刃のないアーミーナイフを開発

このコンテンツが公開されたのは、 スイスアーミーナイフの製造で知られるビクトリノックス社は、世界で広まるナイフ規制強化の波に対応するため、刃のないモデルの開発に取り組んでいる。カール・エルズナー最高経営責任者(CEO)がスイス紙のインタビューで明かした。

もっと読む ビクトリノックス、刃のないアーミーナイフを開発
管制室

おすすめの記事

スイス飛行機事故、24%増 紛争地上空ではGPS妨害も

このコンテンツが公開されたのは、 スイス連邦運輸省民間航空局(BAZL/OFAC)が3日発表した2023年の航空安全報告書によると、民間・小型航空機の事故件数は9995件と、前年から24%増加した。

もっと読む スイス飛行機事故、24%増 紛争地上空ではGPS妨害も
裁判所のドア

おすすめの記事

「気候活動家への団結心」見せた判事、類似事件への関与禁止 スイス最高裁

このコンテンツが公開されたのは、 スイス連邦裁判所(最高裁)は先月26日、チューリヒ地方裁判所の判事の1人に対し、気候活動家に関する裁判への関与を禁じる判決を下した。この判事が過去の裁判で活動家への団結心を見せたとして、考え方に偏りがあると結論付けた。

もっと読む 「気候活動家への団結心」見せた判事、類似事件への関与禁止 スイス最高裁
財布からお金を取り出す人

おすすめの記事

スイス、2023年の実質賃金は0.4%低下

このコンテンツが公開されたのは、 スイス連邦統計局は25日、2023年の名目賃金は1.7%上昇したと発表した。インフレ(年平均2.1%)に相殺され、実質賃金は0.4%低下した。

もっと読む スイス、2023年の実質賃金は0.4%低下
対空防衛システム

おすすめの記事

米・イラン、攻撃前に「スイスを通じて」接触

このコンテンツが公開されたのは、 米政府高官は14日、イランによるイスラエル攻撃の前後に、米国は利益代表国であるスイスを通じてイランと接触していたと述べた。

もっと読む 米・イラン、攻撃前に「スイスを通じて」接触

swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。

他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部