第47回アート・バーゼル、アートの売れ行きは下降線 だが約2億円のリヒターの作品あり
第47回アート・バーゼルが13日から19日まで開催されている。このところロンドンやニューヨークのアート市場では、昨年比で売れ行きが下降線をたどっている。そんな中で開催されたアート・バーゼル外部リンクだが、ゲルハルト・リヒターの約2億円の作品が並ぶなど、「世界最大の現代アートフェア、ここにあり」の感は否めない。
このようにアート市場の雲行きが怪しい状況だが、アート・バーゼル外部リンクの会場には今年、総計32億5千万フラン(約3570億円)の価値の作品が並んだ。
世界最大級のいくつかのアートギャラリーは、アート・バーゼルのためにとアート的にも値段的にもトップクラスの作品を特別に保管し、この会場で一挙に展示する。そうした作品に、ジャクソン・ポロックのドリッピング技術を駆使した作品「No21」がある。これは約2500万フランだ。また、約2千万フランのゲルハルト・リヒターの初期抽象画「Prag1883」も展示された。
アートギャラリーがこうした努力を行うのは、このアートフェアには世界約300の公私の美術館から代表者が送り込まれるからであり、富裕層の訪問も確実だからだ。ただし、訪問者には、社会学者やアートに興味のある若者やアーティストまで、さまざまな人が含まれる。
昨年は、訪問者数9万8千人を記録した。
(写真・Eleni Kougionis 文・John Heilprin 翻訳&編集・里信邦子)
(英語からの翻訳・編集 里信邦子)
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