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ギリシャで発見された人骨の一部、スイス人テロリストか

テロリストBruno Breguet Keystone Archive

ギリシャ北西部で24日白骨化した遺体の一部が発見され、1995年から行方不明となっているスイス人テロリスト、「ジャッカル・カルロス」ことブルーノ・ブレギュの可能性があるとして、スイス当局は調査に乗り出した。

ギリシャ当局によると、24日ギリシャ北西部の村で発見された人骨は、両下肢の骨はセメントで固められ岩の下に埋められており、付近に他の部分が埋められていた。イグメニツァ港湾当局のヤニス・フォーナラキス局長の話では、骨は中年男性のものと思われ、少なくとも死後5年は経過していると見られる。身元確認のためにはDNA鑑定が必要で、スイス連邦外務省のリヴィオ・ザノラリ報道官によると、今週中に法医学検査が行われる予定だ。

人骨が発見されたギリシャ北西部は、イタリアとアルバニアに近い密輸横行地域で、ギリシャ警察は人骨がブレギュのものである可能性を考慮して慎重に取り扱っている。

ブレギュ(当時44)は1995年11月、ギリシャからイタリアへフェリーで向かったが、イタリア当局はブレギュの入国を拒否、同じフェリーで送り返した後行方不明となった。ブレギュの家族は、その時点でブレギュは殺されたのではないかとの疑いを抱いている。

ブレギュは1970年から77年まで爆発物持ち込みの罪でイスラエルで服役した。その後82年、パリで後に妻となるマグダレナ・コップと一緒に爆発物所有で逮捕された。85年フランスはブレギュをスイスに送還し、行方不明となる95年まではスイスで静かに暮らしていた。

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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