Navigation

スイスの技術 3Dデジタルカメラ

タバコのケースと同じ大きさ 3Dカメラ. CSEM

スイスの大学と企業が共同開発した立体画像を取り込む3Dカメラが、欧州の情報社会技術分野で高い評価を受け、今年のIST賞を受賞した。

このコンテンツは 2003/11/04 19:35

ヌシャテル州大学とグラウビュンデンの民間会社が共同開発した3Dカメラ、ESPROS/TOPは、赤外線を放って被写体との距離を測り立体画像として捉えることができる。コンパクトなので、応用範囲が広いことも評価された。民間企業と大学の技術の協力で、商品化される新製品がスイスでは多くある。

「IT分野ののノーベル賞もの」
と誇り高く語るのはヌジャテル州大学で3Dカメラ、ESPROS/TOFの開発に携わったペーター・ザイツ教授である。ESPROS/TOFはタバコのケースほどの大きさで、赤外線を放つことで被写体を立体としてとらえる。
コンパクトで応用範囲が広く商品としての価値も大きい。一定の空間の人の込み合い状況を監視するためのカメラとして利用。自家用車のエアバックは、本当に危険な時だけ作動するようにできる。また、新生児用の保育器につけ、赤ちゃんの息が不規則になったら警報を鳴らすという装置も可能にする。

赤外線で距離を測る

従来のデジタル画像は、光を感知してこれを画像として捕らえる。ESPROS/TOFも同じように光で被写体を感知した上で、赤外線を放つことで人間の目には見えない部分まで見える機能を備えている。レンズの裏側にあるコンピュータで赤外線が反射するまでの時間を計り被写体の距離がピクセル単位で分かるようになっている。レーザーと基本は同じだが、立体的にとらえることができるというのが新しい。

官民共同開発

1980年代からヌシャテル州大学は、デジタル画像の技術開発に力を入れてきた。ESPROS/TOPの開発と商品化に携わった民間企業セデス社のベアット・デ・コイ社長は当時、ペーター・ザイツ教授の下に学ぶ学生だった。90年代に入って、立体を捉えるデジタル映像の開発が進む。

デ・コイ氏は財津教授の下を離れ、グラウビュンデンで起業。セデス社は従業員130人で、世界各国にオプティカル・センサーを販売している。前出のザイツ教授は、
「中小企業にとって、研究開発を独自で負担するのは不可能」
と商品化の確約のない技術の開発は官と民の共同プレーが必要と強調した。セデス社は大学と共同開発を進めるCSEM社の技術に注目し、赤外線3Dカメラの商品化にこぎつけた。

大学で研究開発されたの技術が、商品化されスイスの経済に貢献する例は、ESPROS/TOP以外にも多く見られる。

スイス国際放送 ダニエレ・パパチェラ (佐藤夕美(さとうゆうみ)意訳)

キーワード

IST賞

ヨーロッパ諸国33カ国から情報社会分野で競う。

民間企業、大学や研究所など420者が参加する。

優秀賞受賞者には20万ユーロの賞金が贈られる。

今年はスイスのほか、アイルランドと英国の技術が受賞した。

End of insertion

このストーリーで紹介した記事

この記事は、旧サイトから新サイトに自動的に転送されました。表示にエラーが生じた場合は、community-feedback@swissinfo.chに連絡してください。何卒ご理解とご協力のほどよろしくお願いします

共有する

この記事にコメントする

SWIアカウントをお持ちの方は、当社のウェブサイトにコメントを投稿することができます。

ログインするか、ここで登録してください。