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チリも積もれば山となる? スイス最小通貨の行方

自動販売機などには使えず、チップとして渡すのでさえ敬遠される、役立たずの5ラッペン swissinfo.ch

お釣りでもらっても使い道に困るんです——。

このコンテンツは 2005/02/28 09:25

そんな消費者の悩みを解消しようと、スイス政府が最小通貨、5ラッペン(約4.5円)硬貨の鋳造廃止を検討し始めた。

廃止が実現すれば、鋳造コストの負担も軽くなるとスイス連邦造幣局は指摘する。欧州ユーロ圏のオランダやフィンランドでは、小額硬貨の不足や支払いの煩雑さを解消するため、小額硬貨の使用をやめた。こうした動きを受け、スイスでも最小通貨の廃止論が本格化しそうだ。

硬貨の流通不足

5ラッペン(仏語圏ではサンチーム)は、スイス通貨の最小単位で、1スイスフランの100分の5。だが、その使い道はごく限られている。

「この硬貨はお釣りに使われても、支払いとしては使われていないんです」と話すのは、連邦造幣局のクルト・ローレル局長。自動販売機やコインランドリー、公衆電話などには使えず、チップとして渡すにもウエイターから嫌がられるのが現状だ。

1981年から造られ始めた5ラッペンは、現在に至るまでに7億8,500万枚ほどが市場に出回っている計算になる。流通しているスイス硬貨の5枚に1枚は5ラッペンという統計もあるほど。だが、発行先の連邦財務省はこの硬貨の流通不足に悩む。

5ラッペンの流通不足は、消費者が実際には使わないため、現金流通から外れているのが原因とローレル局長は指摘する。

鋳造コスト問題

5ラッペン硬貨1枚を造るのに6ラッペンかかるコストも問題だ。「実際の価格以上のコストをかけてこの硬貨を造り続けることに一体何の意味があるのか」と造幣局のローレル局長は疑問を投げかける。

オランダやフィンランドでは、昨年から1セントと2セント硬貨の切り上げ・切り捨てを導入した。小額硬貨の流通不足を解消するだけでなく、レジの支払いに要するやり取りや計算の時間も節約されるので、小売業界では経費削減につながると期待されている。

硬貨の切り上げは物価の上昇を招くと否定的な見方があるものの、スイスでも、合計額で5ラッペンという端数が出た場合、切り上げる措置について調査を始めた。

政府が最小通貨廃止案の結論を出すには3年ほどかかる見通しだ。


swissinfo、地元紙NZZ 安達聡子(あだちさとこ)意訳

補足情報

スイスの通貨:


通貨単位はスイスフラン(CHF)。CHはConfoederatio Helvetia(スイス連邦)の略。

スイスの紙幣は6種類、硬貨は7種類ある。

硬貨のうち、5ラッペン(1スイスフランの100分の5)が最小単位。独語圏でラッペン、仏語圏でサンチームと呼ばれる。

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