反グローバリゼーション・デモ隊、シュワブ教授のスピーチ妨害
連邦工科大学(ETH)チューリッヒで4日、世界経済フォーラム(WEF)創設者である経済学者クラウス・シュワブ教授のスピーチが予定されていたが、約100人の反グローバリゼーション活動家らが会場に押し寄せて妨害したため、スピーチは会場を移して行われた。
シュワブ教授は4日、ETHで社会的責任の重要性というテーマでスピーチを行う予定だった。が、約100人のデモ隊がETHの大講堂入口を封鎖し、シュワブ教授の入場を妨害した。ロルフ・プロバラETHスポークスマンによると、デモ隊が到着した時、会場内はすでに聴衆で満員だった。が、デモ隊が封鎖を始めて30分ほど経た後、ETH側は大講堂でのシュワブ教授のスピーチを安全上の理由から断念し、大学内の別の場所にある小ホールに会場を移して行われた。シュワブ教授は「対立から共同へ」と題したスピーチで、遺憾の意を表明した。会場警備にはチューリッヒ州警察からも動員されたが、暴力的な衝突の報告はなかった。
シュワブ教授のチューリッヒ入りを前に、反グローバリゼーション勢力はインターネットやパンフレット配付をしてシュワブ教授のスピーチを中止するため会場に集まるよう呼び掛けていた。
今年1月のダボス会議(WEF年次総会)で、スイス警察は史上最大の堅固な警備体制で臨み、ダボスへの道路、鉄道アクセスを制限して反グローバリゼーション・デモ隊のダボス侵入を阻止したが、ダボスを要塞化するほどの警備に地元住民からもダボスでの会議開催反対の声が上がっている。
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