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リビア 1人だけ解放

ラシド・ハムダニ氏はリビアから、チュニジアへ到着 Keystone

2月23日朝、スイス通信が伝えたところによると、リビアに拘束されていたラシド・ハムダニ氏は22日にトリポリのスイス大使館を離れ、170キロメートルの道を自動車でチュニジアに到着した。

このコンテンツは 2010/02/23 08:52

もう1人の拘束者、マックス・ゲルディ氏は22日、リビア当局に出頭し、刑務所へ向かった模様だ。

1人だけ解放

ハムダニ氏は、スイス大使館から出て、リビア警察の付き添いのもと旅券局へ向かった。その後、国外旅行を許可するビザが発行され、その日のうちにチュニジアへ向かったもようだ。

一方、スイス大使館を出たゲルディ氏は、リビア当局へ出頭したと現地で報道された。ゲルディ氏はトリポリ近郊にあるアイン・ザラ刑務所に護送されたもようだ。この刑務所では、面会が許され、通訳も付き、医療設備もあるという。リビアのモウサ・コウサ外相は、ゲルディ氏がスイス大使館にとどまる場合は、外交官ではないゲルディ氏には保護される特権がなく、国際法に違反すると脅していた。

ゲルディ氏は旅券法違反と非合法入国の罪で4カ月間の禁錮が言い渡されており、これに対する控訴は常に拒否されてきた。

EUの協力

リビアは22日未明、スイス大使館を襲うと脅したため、欧州連合 ( EU ) の各国がスイス大使館に赴いたと、オーストリアのミヒャエル・スピンデルエッガー外相がブリュッセルで明かした。
「連帯責任を示した重要な行為である。大使館攻撃は、外交の基本に大きく違反するものである」
とスピンデルエッガー外相は語った。

また、EU諸国はスイスとリビアの問題解決に努力する意向で、イタリアのフランコ・フラティニ外相は、スイス人の人質2人が即刻解放されるための「取引」に期待を寄せると語った。取引とは、スイスが現在行っているリビア人の入国拒否を止めることだという。フラティニ伊外相によると、21日深夜に複数の話し合いがもたれ、シルヴィオ・ベルルスコーニ首相がリビアの最高指導者ムアンマル・カダフィ大佐と会談したという。

スイスとリビアの関係は、カダフィ大佐の息子ハニバル・カダフィ氏とその妻が、使用人に暴行を加え恐喝した罪で2008年7月、ジュネーブで逮捕されるという事件以降、悪化。リビアは報復措置として、ゲルディ氏とハムダニ氏を国内に拘束したり、原油の輸出を停止したりしていた。一方スイスは2010年2月、シェンゲン協定加盟国として、リビア国籍者に対しビザを発行しないことで、これに応じたが、EU諸国から非難されていた。

swissinfo.ch、外電

これまでの経緯

2008年7月15日 リビアの最高指導者ムアンマル・ガダフィ大佐の息子ハニバル・ガダフィ氏と妊娠中の夫人がジュネーブで逮捕される。容疑は使用人に対する傷害、恐喝など。
7月17日 逮捕後2日で夫妻は釈放される。
7月19日 リビア政府、2人のスイス人を逮捕。容疑は入国・滞在規範違反。
7月22日 ミシュリン・カルミ・レ外相、電話でリビア政府に抗議。
7月23日 リビア政府、スイスへの石油輸出を停止すると脅す。
7月25日 スイス外務省が2国間関係の「非常事態」と発表。
7月26日 リビア政府がスイス政府に対し、謝罪と今回の事件についての事情説明を要求。
7月28日 スイス、リビア両政府の直接交渉が行われる。
7月29日 保釈金が支払われ、2人のスイス人は解放される。しかし帰国は許可されなかった。
8月13日、ガダフィ大佐の息子ハニバル・ガダフィ氏の使用人2人の弁護士が告訴を取り下げないと発表。
9月2日、使用人2人が告訴を取り下げる。
9月3日、ジュネーブ州の検事総長ダニエル・ザペリ氏が事件に終止符を打つ。

2009年8月20日 ハンス・ルドルフ・メルツ大統領 トリポリで謝罪。
8月30日 ハニバル・ガダフィ夫妻逮捕事件の合法性を問う裁判の裁判官として、スイスがイギリス人エリザベス・ヴィルムシュースト氏を任命。
9月2日 リビア側はパンナム機爆破事件のリビア側弁護士サアド・ガーバー氏を任命。
9月24日 国連総会でメルツ大統領、ガダフィ大佐と会見。
10月18日 スイス政府は6人の派遣団をトリポリに送るが、拘束者2人は帰国せず。10月20日 この日は2国間の協定で正常化に向けての条件を整える期限日だった。
10月22日 メルツ大統領とカルミ・レ外相は記者会見を行い、リビアに対する非難のトーンを強めた。しかし具体的な問題解決策は提示されなかった。
11 月、軟禁中のスイス2人、スイス大使館に保護される。2カ月間スイス人2人の行方が分からなかったことにリビアが説明を行わなかったとして、スイスはリビア人のスイス入国に制限を加えると発表。
2010年2月、最高指導者ムアンマル・カダフィ大佐を含むリビアの要人188人の入国を拒否するブラックリストをスイス側が作成したことに抗議し、リビアはスイスが加盟しているシェンゲン協定に加盟する各国国民のリビアへの入国を拒否すると2月15日に発表した。
2010年2月22日 人質の1人、ラシド・ハムダニ氏はトリポリのスイス大使館から、チュニジアへ向かい、マックス・ゲルディ氏は4カ月の禁錮を言い渡され、刑務所へ向かったとの報道。

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