ナビゲーション

ナビゲーションへ

グローバルメニュー

ロシア スイスへ歴史的訪問

(imagepoint)

9月21日と22日の2日間、ロシアからドミトリー・メドベージェフ大統領がスイスを訪問する。約200年前に始まった両国の国交史上初めての公式訪問だ。

スイスの国務長官ミヒャエル・アムビュール氏は今回の訪問について「重要なパートナーとの関係が強化されること」を期待し「冷戦時代のイメージに戻るのではなく、時代に即したロシア像を作り上げることに努力したい」と抱負を語った。

実は似た者同士

 アムビュール氏はセミナー「フォーラム東-西 ( Forum Ost-West ) 」の中でスイスとロシアの関係について
「現在、変化の途上にあるロシアは、ソ連崩壊後、政治、経済、社会の構造を新しく整えなければならない。このため、緊張や非難が起こっている。よって、政治指導力の責任、法治国家としての責任、人権保護への責任はこれまで以上に大きい」
 と語った。

 自然資源を豊富に埋蔵するロシアはスイスにとって、重要な経済パートナーだ。2000年以来、スイスの対ロシア輸出は4倍になり、2008年現在で30億フラン ( 約2600億円 ) に上った。ロシアからの輸入は10億フラン ( 約870億円 ) になる。
「ロシアは経済的に非常に重要なパートナーだが、政治的にも重要な国だ。ロシアはわたしたちが住む地球スケールでのすべての重要な問題について 中心的な役割を担っている。特に 国際連合 ( UNO ) でのロシアの存在は重要だ」
 とアムビュール氏は語る。

 一方ロシアはスイスについて、永世中立国であり、欧州連合 ( EU ) や北大西洋条約機構 ( NATO ) の非加盟国であることを評価しているという。
「全く立場が違う両国だが、おもしろいことにEUとの経済関係に関しては同じような立場にある。もっとも、スイスはロシアとは違い、EUにより深く融合しているわけだが」
 とアムビュール氏は指摘する。

対話が戦略

 ミシュリン・カルミ・レ外務相は2007年、モスクワで両国の協力についての20項目にわたる了解覚書 ( MOU ) にサインをした。核となっているのは定期的な専門分野内での会議で、2009年には既に7つの会議が催された。この中で両国は、国連改革やヨーロッパ政策における意見交換をした。ロシアではまだ批准されてない欧州人権条約第14条 ( 差別の禁止 ) についても意見が交わされたとみられる。

 今回のメドベージェフ大統領訪問でも、ロシアの人権侵害について触れることになるかについては
「両国にとって重要であるすべての問題について相互に触れることになる」
 とアムビュール氏は答えた。

 両国の専門家による定期的な話し合いの場を通しスイスは「対局の立場への理解を深めることができた。よって、例えばコソボの独立について、認めるスイスと認めないロシアという違いが大きな対立要素にはならない」という。お互いの理解があれば「重要な項目で立場が違うことは全く問題ではない。良好な交友関係にあれば関係は絶たれない」

UBSの例

 アムビュール氏によると両国が信頼関係にあることは、2008年8月のグルジア戦争勃発後、ロシアがスイスに対しグルジア政府との仲介役になるよう要請してきたことでも分かる。「これが両国の理解を深める要素になった」という。

スイスは現在、ロシアとグルジア両国の利益代表国としての役割を担っているが、すでにスイスはイランで1981年以来、アメリカ政府の利益代表を務めている。こうしたスイスの役割が、例えばスイスの銀行最大手UBSがアメリカで窮地に立った事件での政治的解決に役に立ったという。アムビュール氏は、ロシアともこうした形で関係を保てば、将来スイスにとって強い味方になってくれると見ている。

アンドレアス・カイザー、swissinfo.ch
( ドイツ語からの翻訳、佐藤夕美 )

メドベージェフ大統領スイス訪問

9月21日と22日の2日間の予定。
スイスの7人の閣僚全員との会談のほか、スイスの経済界の重鎮とも面接する。ウーリ州のスボーロフ将軍記念碑の訪問も計画されている。スボーロフ将軍は1799年、ゴッタルド峠をフランス軍から奪った後、ロシア軍を率い4つの峠を通るアルプス越えを指揮。アルプス横断中、6000人の兵士を失う。

インフォボックス終わり

スイスとロシアの関係

18世紀から関係があり、ロシアからは文学者、芸術家、学者がスイスを訪れ、スイスからは移民がロシアへ渡って行った。
特にスイスの建築家がロシアの要所で、重要な建築物のデザインを手掛けた。
19世紀初頭には大国となったロシアはスイスを永世中立国として認める。レーニンのほか、芸術家、学生、体制批判者がスイスに滞在した。
1918年、ロシア革命により両国の関係が絶たれる。
1946年に国交再開。
冷戦後、両国の政治、経済、研究、文化面での関係が強化される。
スイスにとってロシアは経済的にもっとも重要なパートナー国の1つ。スイスはロシアにおいて最も高額の投資をしている国の1つ。
ロシアは国連の常任理事国で、スイスとは閣僚レベルでの相互会談が毎年行われている。
スイスは北コーカサスの技術開発援助と人道援助を行っている。
2009年からスイスは、ロシアとグルジア両国の利益代表となっている。

インフォボックス終わり


リンク

Neuer Inhalt

Horizontal Line


subscription form

この外部リンク先サイトのコンテンツは、当該リンク先サイトの管理者にあるため、アクセシビリティに対応していない可能性があります。

ニュースレターにご登録いただいた方に毎週、トップ記事を無料で配信しています。こちらからご登録ください。

swissinfo.ch

この外部リンク先サイトのコンテンツは、当該リンク先サイトの管理者にあるため、アクセシビリティに対応していない可能性があります。

×