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世界経済フォーラムと反グローバリゼーション闘争集団、対決開始

1月25日から31日まで開催されるダボスの世界経済フォーラム(WEF)を前に、反グローバリゼーション勢力とWEF側との対決が早くも始まった。(写真:昨年クリントン米大統領到着時に暴徒化したデモ隊)

1月25日から31日まで開催されるダボスの世界経済フォーラム(WEF)を前に、反グローバリゼーション勢力とWEF側との対決が早くも始まった。(写真:昨年クリントン米大統領到着時に暴徒化したデモ隊)

反WEF勢力は6日ジュネーブで記者会見を行い、スキーリゾートのダボスから会議を追い出すため全力で戦うと宣言した。スイスの反グローバリゼーション闘争団体「反WTOコーディネーション」は、現在の形態でのフォーラムを消滅させたいと発言した。グループは、ダボスで極端な行動に出るつもりはないというが「我々は世界経済フォーラムとの対話を模索してはいない。我々は、連中に合法性はないと見なしている。」と発言、WEF側と話し合う意思のないことを明言した。

一方、ドイツの経済学者クラウス・シュワブ教授によって設立された世界経済フォーラムは7日声明文を発表、グローバリゼーションとその影響における公開討論会を開く準備は整っているが、街頭でそのような議論をする義務があるとは思わないと述べた。そして、フォーラムは報道機関の注意を惹くことを目的とし暴力的な行為に出る如何なる個人および団体との対話は行わないと宣言した。

反グローバリゼーション闘争団体側は、警察がフォーラム反体勢力に対し抑圧的な政策を採ることは危険だと強調した。グラウビュンデン州警察は、世界の政財界リーダーが一同に会する5日間の会議開催期間中、過去最大規模の警備体制を準備中だ。州政府は、スイス全州警察および隣国リヒテンシュタイン警察から応援を頼み、1804年グラウビュンデン州警察創設以来最大の警察への挑戦に立ち向かうという。昨年は無許可デモ隊がクリントン米大統領到着時に暴徒化したが、警官隊に阻止されフォーラムが開催されている会議場には近寄れなかった。地元当局は、昨年の反対勢力の暴力行為と近年国際経済会議が開かれるたびに国際反対勢力により引き起こされる混乱から、警備体制の強化は必須だと判断したという。

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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