トランプ米大統領とスイスのケラー・ズッター大統領は、39%の高関税が発表される直前に電話会談した
Keystone
スイスに対し39%の関税を発表する前日の7月31日、ドナルド・トランプ大統領がカリン・ケラー・ズッター大統領との電話会談で、米国への「投資」ではなく直接的な金銭支払いを要求していたことが分かった。大衆紙ブリック日曜版が報じた。
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2025/08/18 11:26
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スイスのカリン・ケラー・ズッター大統領とアメリカのドナルド・トランプ大統領が7月31日午後8時10分から34分間にわたり行った電話会談の詳細は、これまであいまいな点が多かった。だがブリック外部リンク ドイツ語版が十分な情報源に基づき調査した結果、いくつかの詳細が明らかになった。
電話会談はケラー・ズッターが呼びかけたものとみられてきたが、実はジェイミーソン・グリア米通商代表部(USTR)代表の発案だった。ブリックは、グリア氏がいわば「アメリカ政府内におけるスイスの秘密監視役」を演じていると伝えた。
トランプ氏は電話会談で、ケラー・ズッター氏に直接的な金銭支払いを要求した。欧州連合(EU)が約束した6000億ドル(約88.4兆円)は投資ではなく一種の贈り物だと強調し、「They pay me 600 billion, what do you pay me?(彼らは私に6000億ドル支払う、あなたは私にいくら払うんだ?」と迫ったという。
「彼らのことは気にしない」
ブリックによると、スイス政府がグリア氏らと交渉済みだった覚書についてケラー・ズッター氏が言及すると、トランプ大統領は彼らを見下すような態度を示した。トランプ氏は「私は彼らのことなど気にしていない!」とケラー・ズッター氏に言い放ったという。
またケラー・ズッター氏が今後について尋ねると、トランプ氏は「側近と話し合う」と答えた。ケラー・ズッター氏が、グリア氏とも話し合うのか問うと、トランプ氏は厳しい口調で「彼のことは気にしない」と繰り返し、むしろアナリストと相談したいと語った。
ブリックの取材に対し、ケラー・ズッター氏の広報官はコメントを拒否した。
英語からのDeepL翻訳・追記:ムートゥ朋子
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