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禁煙キャンペーン いよいよ全国で開始

健康に関する警告は見落とすことができない大きさになる

(swissinfo.ch)

スイス全国で売られるタバコの箱に、健康への害に関する大きな記載が5月1日から一斉に始まった。

今年の3月にイタリア語圏、ティチーノ州でレストランを含めた公共の場での全面禁煙法が承認されて以来、スイスの様々な地域で禁煙運動や禁煙措置が本格化されてきた。

 義務化されたのは「喫煙は死を導く」「タバコを吸うことは寿命を短くすること」などといった、喫煙に伴う弊害の記載で、タバコ、葉巻や巻き煙草などの箱に表示される。

 それだけではない。吸う人と周囲の「パッシブスモーカー(受動喫煙者)」への害の警告ばかりでなく、タバコを止めたい人への情報も含まれる。

 こうして、連邦政府レベルで喫煙率を下げるための政策の導入が開始された。これに平行して、スイスの多くの州で様々な禁煙対策を練っているところだ。しかし、このような政策が既に実行されている欧州諸国から比べたらスイスは一歩遅れた、タバコ後進国と言うことになる。

パイオニアのイタリア語圏

 ティチーノ州はタバコに関しては一歩先を行っている。レストラン、バーやディスコなどを含む公共の場所での禁煙が昨年、州議会で可決され、今年の3月には同法が国民投票で79.1%の賛成を得て承認された。このため、2007年までに州内の全てのレストランやバーの経営者は店内全面禁煙にするか、禁煙席と喫煙席の部屋を分けなければならない。

 隣国イタリアでは同じような法律が既に施行されている。イタリアの公共衛生大臣の報告によると、禁煙法が導入された2005年始め以来、50万人がタバコを絶ち、喫煙率は5.7%も減ったという。このうえ、現在は90%のイタリア人が公共の場所での全面禁煙はもっともな(根拠のある)法律だと満足しているという。

スイス全国で進む禁煙措置

 ジュネーブ州やチューリヒ州ではティチーノ州と同等の措置を目指す国民投票が議題になっている。ベルンでは近々、州議会でこの議題が話し合われる予定だ。このように、各州が禁煙措置を行なうことになれば、連邦政府の方で全国的に喫煙に関する保健衛生上の政策を取らざるを得なくなるだろう。

 いち早くこの動きに乗ったスイス国鉄は2005年の12月から全車両禁煙になった。これらの動きを考えるとスイスでも、イタリア、ノルウェー、アイルランドやスウェーデンと同じように公共の場での全面禁煙になる日も時間の問題といえよう。

禁煙を望む人に

 禁煙を奨励するには、喫煙を禁止するだけでは足りない。ニコチン中毒に陥っている喫煙者にとって、止めることはそう簡単ではないからだ。このため、スイス癌協会は禁煙したい人のための医療電話相談サービスを3カ国語で始めた。訓練を受けた相談役が科学的に証明された幾つもの効果的な禁煙方法を教えてくれる。

 この他、5月31日の「世界禁煙デー」にも禁煙コンクールがも催しされる予定だ。一人でも多くの喫煙者にタバコを絶つことを奨励しようと連邦健康局やスイス癌協会が支援している。同コンクールが開催された2003年には参加者の40%が1年間タバコなしで生活することに成功した。


swissinfo、エティエンヌ・ステレベル 屋山明乃(ややまあけの)意訳

補足情報

- スイスでは公共衛生に関する政策は各州が受け持つため、州の数、26通りの違ったシステムが存在する。

- ティチーノ州ではスイスで初めて、レストラン、バーやディスコなど公衆の場での禁煙を議会が2006年3月に可決し、2007年の4月から発効された。

- 一方、連邦憲法に示してあるように、連邦政府は健康を守るための政策を打ち出すこともできる。

- 連邦政府は例えば特定の食料品、化学薬品や医薬品などの許可の認証などをする権限がある。

<スイスタバコ事情>

- スイスでは人口の3分の1(男性の36%、女性の26%)が喫煙者という欧州ではタバコ大国だ。つまり、喫煙者は1日1箱(20本)以上、吸っていることになる。

- 人口1人当たりで数えると、1人1日8本のタバコが消費されている。

- これまでの数々の禁煙キャンペーンは効を帰していない。1992年には喫煙者は30.1%だったのに対し、2002年には30.5%だった。また、25歳以下の若年層の喫煙者数は1992年には30.9%だったのに対し、2002年には37.4%と増えた。

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