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観光客を狙うスリにご用心!

一瞬の油断を狙うスリ。師走はスリのシーズンでもある keystone D

スイスは平和な国。スリなどいるはずがないと安心するのは大間違い。街に多くの買い物客が出歩き、クリスマスパーティーや忘年会でレストランが混雑するこの季節は、スリがもっとも横行する。

このコンテンツは 2007/12/25 15:26

チューリヒ市警察は3年前から、スリを現行犯で取り押さえる専門の私服警官を街に配置し、取り締りを強化している。

旅行中に、電車が途中停車した途端、横の席に置いていたバックを奪い去られた。レストランでテーブルの横に置いていたカメラが、会計を済ませている間に無くなってしまった。盗まれたことに対するショックと、事後処理でへとへとになってしまったという経験を持つ人もいることだろう。

信じやすい人ほど

チューリヒ州警察の統計によると、2006年に同州で発生したスリの件数は、約2万8600件。犯罪総件数の2割を占める。年末は特に発生件数が多く、警察も市民に注意を促している。

「本来、人を信じることは普通のことでなければなりませんが、信じやすい人ほど被害者になりやすい。高齢者や観光客は特にその可能性が高くなります」
とチューリヒ市警察のヤン・オクスナー警官はスリの横行を嘆く。オクスナー警官は普段、制服を着て繁華街をパトロールしている、その道の専門家だ。

スリの手口としては、観光客に対し自分も観光客を装い、道を聞く振りをして地図を広げ、相棒に財布を盗ませる。100フラン札をこまかくしてくれと話しかけ、スイスフラン紙幣に慣れていない観光客が戸惑うと、手伝いをする振りをして財布からお金を盗むといったトリックが有名だ。これらは、プロの数人のグループによる犯行が多いという。

お金以外戻ってくる

引ったくりの犯人の検挙率は14.2%、スリは10.1%と統計は示す。
「国内でも検挙率は高いほうです。なにしろ現行犯で逮捕することが難しい。盗むのは一瞬のことですから。わたしも私服で巡回するときには、非常に集中力を要します。また、後で容疑者を取り調べても、証拠不十分ということが多いものです」

一方、盗まれた物品が戻ってくることも多く「希望を持つことは間違いではない」という。スリは現金を財布から抜き取ったら不必要なものを捨てる。それを拾った市民が、交番などに届けてくれることが多いのだという。
しかし
「現場での市民の協力度は落ちています。暴力を振るわれてはかなわないと思う人が多くなったためでしょう。ただ、被害者もスリの後を走って追うようなことはしないほうがいい。転んでけがをしたり、スリが被害者に対して暴力を振るうこともありますから」
とオクスナー警官のアドバイスだ。

いずれにせよ、盗まれたら警察に届け出ることが肝心。
「ぼんやりしていたから盗まれたのだなどと言いませんから、是非、届け出て欲しい。手続きは簡単で、すぐ終わります」
とオクスナー警官は言う。旅券の再発行には、警察の証明が必要である。また、届出の記録は後で犯人の逮捕に役立つかもしれない。

「残念ながら、スイスは『聖なる地』ではありません」
と言うオクスナー警官の言葉を心にしっかり刻み「ご用心、ご用心」。

swissinfo、佐藤夕美 ( さとう ゆうみ )

オクスナー警官のアドバイス

現金など貴重品は内ポケットに入れる。
ハンドバックは小脇にしっかり抱えるか、体の前に下げる。
人ごみ、混み合うバスやトラムでは特に気をつける。
電車で旅行する場合、スーツケースの置き場から目を離さない。
レストランでは、ハンドバックなどを背もたれに掛けず、抱えるようにして持つ。

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