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連邦政府、フリブール教会占拠外国人の包括的恩赦要請を却下

聖パウロ教会に立てこもる外国人達、20日 Keystone

スイス連邦政府は、スイス滞在許可を求め6月からフリブール州聖パウロ教会に11週間立てこもっている外国人84人に包括的恩赦を与えるというフリブール州からの訴えを却下した。

フリブール州政府は、聖パウロ教会に立てこもる外国人のうち、スイス在住年数が長くスイス国民同様になっている36人を選出し、包括的解決策を出すよう連邦政府に依頼した。フリブール州政府の要請に対し、ルート・メツラー司法・警察相は、立てこもりを続ける外国人全員に滞在許可証(ビザ)を認めるほど容易な事態ではない、が、連邦政府が人道に欠けていると短絡的に決めつけないようにとことわった上で、事態収拾の法的・政治的責任は州政府にあると強調した。

外国人らは8月20日までに教会から全員が退去するようにという地元教区が先週出した要請を拒否、その後、代表5人を教会内に残し21日正午までに退去するようにという教区の妥協案も拒否して、教会内の人数を30人までなら減らす用意があると提案した。フリブール州政府のクロード・グランジャン氏は22日、外国人達の強制撤去は考えていないと述べた。

スイスには推定30万人の不法労働者が農業、建設、外食産業で働いているとされる。

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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