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連邦裁判所、ユダヤ人の賠償金要求に今日判決

スイス連邦裁判所は、今日第2次大戦中スイス入国を拒否されたユダヤ難民のスイス政府に対する賠償金要求に判決を与える。70代になるオーストラリア在住のジョセフ・スプリング氏は、1943年ドイツ占領下のフランスから脱出しようとした際、スイスによってドイツ警備隊�

このコンテンツは 2000/01/22 16:52

スイス連邦裁判所は、今日第2次大戦中スイス入国を拒否されたユダヤ難民のスイス政府に対する賠償金要求に判決を与える。70代になるオーストラリア在住のジョセフ・スプリング氏は、1943年ドイツ占領下のフランスから脱出しようとした際、スイスによってドイツ警備隊に引き渡されたとし、スイス政府に1万スイスフラン賠償金支払いを要求している。

スプリング氏と当時16歳だった少年二人は、偽造パスポートが発見されドイツ警備隊に逮捕された。3人は、アウシュビッツに送られ、スプリング氏は生き延びたが、他の二人は殺された。

スプリング氏は、ドイツ警備隊に違法に引き渡されたと訴えている。当時のスイスの慣習では、難民は最初の不法入国を試みた際は、国境から追い返され、ドイツ警備隊に引き渡すのは、2回目以降の不法入国からであった。スプリング氏は、2回目に捕まった後、スイスによってドイツに引き渡された。スイス政府は、氏の告発を当時のスイス国境警備隊は規約に従って行動している上、この一件はあまりにも遠い昔のできごとだとし、法律上の見地から拒否している。

スプリング氏は左派週刊誌ウェルトヴォッホに擁護されており、弁護人は著明な左派議員だ。ゆえに、内閣は氏の要求を認めるか否か二分されている。蔵相は、先例をつくらないためにもと、強硬に反対している。

スイスは大戦中、約2万人のユダヤ人を受け入れたが、2万5千人の入国を拒否した。過去の同様の訴えは、原告が1998年にユダヤ人協会とスイスの銀行の経済的合意に達しったため、執行猶予を与えられた。また、スイス政府に対し同様の訴えをおこしている二人のうち一人はすでにドイツ政府から賠償金を受け取ったと見られる。

スプリング氏は、彼のために集められた3万スイスフランの義援金の受け取りを拒否し、スイス議会で、正義を要求すると訴えた。

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