スイスの大手が大量解雇
スイスの大手2社が大量の従業員解雇を行うと続けて発表した。
スイスのテクノロジーコンツェルン「OCエリコン ( OC Oerlikon ) 」が2500人、保険大手「スイスライフ ( Swiss Life ) 」が520人の従業員解雇を予定している。
最高経営責任者 ( CEO ) も退陣
OCエリコンは8月25日、2009年上半期に総売上高が4割減少し、9900万フラン ( 約86億円 ) の赤字を計上したと発表した。
これを受け、株主総会は最高経営責任者 ( CEO ) ウヴェ・クリューガー氏の退陣を要求し、ハンツ・ツィーグラー氏を次期のCEOに任命した。同社の株を4割強所有する、スイスの長者番付の4位に位置するロシア人ヴィクトール・ヴェクセルベルグ氏もツィーグラー氏を強く支持している。
一方、OCエリコンは、2009年に約4億フラン ( 約350億円 ) の節約を見込んでいる。そのため上半期にすでに1500人を解雇し、今後2500人を解雇する予定だ ( 同社は世界に1万6492人の従業員を抱えている )
だが、同社は2010年には黒字経営に戻ると見越している。
競争力維持
保険大手のスイスライフは8月26日、今後3年間で520人の解雇を予定していると発表した。
同社2009年度上半期の純利益は1億7200万フラン ( 約150億円 ) で、前年同期の1億5200万フラン ( 約133億円 ) の純利益を上回っている。
しかし、競争力を維持するためにはさらに経費を削減する必要があるとの判断で、今後2012年までに3億5000万フラン ( 約306億円 ) から4億フラン ( 約350 億円 ) の節約を見越している。
この経費削減に向け、スイスライフは主にスイス国内で約1億8800万フラン ( 約163 億円 ) の節約を実行し、特に520人の解雇を行うとしている。
swissinfo.ch、外電
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