The Swiss voice in the world since 1935
トップ・ストーリー
スイスの民主主義
ニュースレターへの登録

スイス中銀、フランの買い手から売り手に転じる 2024年報告書

スイス中央銀行
スイス国立銀行(SNB)は2024年、12億フラン相当の外貨を買い入れた Keystone-SDA

スイス国立銀行(中央銀行、SNB)が18日発表した年次報告書によると、2024年はフランの「買い手」から「売り手」に転じた。インフレ圧力が緩み、フラン安を食い止める必要性が薄れた。

おすすめの記事

報告書外部リンクによると、2024年通年の外貨購入額は12億フラン(約2000億円)だった。これまでに公表された四半期報告書から計算すると、1~9月の購入総額は11億フランに上る。特に7~9月期の購入が多くなっている。10~12月期に購入ペースが鈍化した。

追加利下げか

2023年はフランの「買い手」だった。通年で1239億フラン相当の外貨準備を売り、フラン建て資産に替えた。

当時SNBが外貨準備を減らしたのは、フラン安を食い止め輸入インフレを抑えるためだった。コロナ禍終息やウクライナ戦争の勃発で、世界各国にインフレの波が押し寄せていた。

足元ではインフレ圧力が緩み、物価上昇率は中銀が目標とする0~2%の間に収まっている。このため2024年に主要政策金利を0.5%まで段階的に引き下げた。

エコノミストの間では、SNBが20日の理事会でさらなる利下げに踏み切るとの見方が多くなっている。

英語からの翻訳:ムートゥ朋子

人気の記事

世界の読者と意見交換

ニュース

スイス公共放送協会

おすすめの記事

スイス公共放送協会、大規模な組織再編計画を発表 人員削減も

このコンテンツが公開されたのは、 スイス放送協会(SRG SSR)は政府の予算削減を踏まえた組織再編計画を発表した。4言語圏の放送局のスポーツ、ドラマ、制作、配給、人事、財務、ITサービスなど各部門を縦割りで再編成する。

もっと読む スイス公共放送協会、大規模な組織再編計画を発表 人員削減も
財布

おすすめの記事

スイスでは現金のチップが主流

このコンテンツが公開されたのは、 スイスのレストランでクレジットカードやスマホ決済が普及しているが、チップは今も現金で払うのが主流だ。消費者の多くは、チップが確実にスタッフの手元に入るようことを重視している。

もっと読む スイスでは現金のチップが主流
プラタナス

おすすめの記事

プラタナス、猛暑でも冷却効果 スイスの研究

このコンテンツが公開されたのは、 スイスの研究所が新たな研究結果を発表し、プラタナスは猛暑でも冷却効果を発揮することが分かった。樹木の冷却効果は30~35℃で限界に達するという既存の仮説を覆す結果が出た。

もっと読む プラタナス、猛暑でも冷却効果 スイスの研究
ひまわり畑

おすすめの記事

見えぬ障がい伝えるバッジ、試験配布開始 スイス連邦鉄道

このコンテンツが公開されたのは、 スイス連邦鉄道(SBB)は17 日、目に見えない障がいを持つ乗客を対象としたヘルプマークの配布を試験的に開始した。外見からは分からなくても支援・配慮を必要としている人への理解を深めることを目的としている。

もっと読む 見えぬ障がい伝えるバッジ、試験配布開始 スイス連邦鉄道

swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。

他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部