
スイス、外来診療の新料金体系で合意 定額制を一部導入

スイスの医療機関団体は22日、外来患者向けの新料金体系を承認したと発表した。エリザベット・ボーム・シュナイダー内務相は積年の議論に決着がついたことを歓迎した。
スイス病院連盟H+は声明外部リンクで「この妥結を歓迎する。これは重要なマイルストーンだ」と述べた。
外来患者向け新料金体系は「問診」「診察」「カルテ記入」など約2600項目の個別料金を盛り込んだ「TARDOC」と、白内障の外来手術など一部の治療に関する定額料金表から成る。今後スイス政府の承認を得て、2026年1月に発効する見込み。
約4500項目を記載した現行の料金体系「TARMED」は、2004年から改定されず「時代遅れ」と言われていた。TARDOCはよりシンプルで現実に即した料金に改定した。また定額制治療では実際にかかったコストに左右されず治療費を請求することになり、医療費や保険料の増大を抑える効果が期待される。
シュナイダー氏はドイツ語圏のスイス公共放送(SRF)で、「重要な一歩だ」と述べた。妥結により「医療体制は改革できる」ことが示されたと称え、TARDOCにより「透明性と公平性が大きく向上する」と強調した。
英語からの翻訳・追記:ムートゥ朋子

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