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スイス人の月給は世界一?

スイスで最も儲かるサラリーマンは銀行員だ。 Keystone

今月、連邦統計局が発表した賃金調査によるとスイス国内の月収の平均は5417フラン(約44万9千円/保険料や税引き前の賃金)に当たる。最も賃金待遇がよいのは銀行で月給平均7842フラン(約65万5千円)これに対して最も低かったのはホテル、レストラン業で月3660フラン(約30万5千円)だった。

OECDによる調査では同じ職種でEU諸国に比較してスイスの賃金は最も高い。しかし、10年間で賃金は11,5%しか上昇しなかったのに対し、税金や社会保障、保険額などは50%上昇。スイスの物価高を考慮すればスイス人の生活は苦しいというが…

職種別では

 職種別にみると、金融・保険業、研究者の賃金がもっとも良く、続いて教師(6623フラン)、時計産業(5571フラン)、卸売り・小売業(4152フラン)が続きもっとも賃金が低いのはレストラン業(3660フラン)や美容師(3583フラン)だった。管理職などの高いポストでは銀行が14683フラン(1千200万円)なのに対し、ホテルやレストランでは5919フラン(約49万円)と大きく差が出た。

地方、性別でも差が

 スイスの連邦制を反映しているのか、スイスの都市や地方によっても月給の額は異なる。チューリヒがスイスで最も高収入が得られる(平均5969フラン)のに対して、ティッチーノ州では平均を大きく下回る4658フラン。ジュネーブやレマン湖畔では平均を少々上回るのに対してスイス中央部、東部では平均以下だ。
 
 男女別では女性は同じ職で男性より平均20,7%収入が低い。大卒の管理職に関しては30%近くも差が出る。なお、3000フラン以下の賃金の職についている女性が10,1%いるのに対し、男性は僅か2%。反対に、5000フラン以上の給与を得ている従業員は男性は57,8%いるのに対し、女性は31,2%にとどまる。

スイスの賃金は世界一か

 週刊誌「レブド」(11月20日、47号)に発表されたUBS銀行が行った世界各都市の2003年賃金調査によると世界で最も賃金の高い従業員はチューリヒでコペンハーゲン、バーゼル、オスローを抜いて1位。続いて5位はジュネーブ、6位がニューヨーク、7位はルガノとスイスの都市が4つもトップテン入り。チューリヒを100の指数にして比較すると東京は68,3(11位)パリは53,4(20位)、ローマは37,1(25位)で最下位のナイロビでの指数は4,2だった。つまり、最高賃金が貰えるのはチューリヒで銀行員をしているサラリーマンだが、それでもビッグマックの値段はやはり世界一高いという。


スイス国際放送、 屋山明乃(ややまあけの)

スイス国内の中間賃金の平均は5417フラン(約44万9千円)と連邦統計局の調査が発表。

しかし、この平均は性別、職種や地方によってかなり異なり、銀行員の平均月給とウエイトレスの平均月給の差は4000フラン(33万円)もある。

女性は同じ職で20,7%収入が低く、最低賃金の収入を得ている従業員も女性が10%に対し、男性は2%しかいない。

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