スイスの首都ベルンで1月中旬、旅行フェアが開催された。今年は、珍しい観光地のプロモーションが行われた。観光地としてよりも人権侵害の国として知られる全体主義国家、北朝鮮だ。(SRF/swissinfo.ch)
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ベルン旅行フェア(Ferienmesse Bern)の主催者は今年、北朝鮮国家観光総局の代表団を招待した。同国の観光業を促進することで、この閉ざされた国が少しでも外に開かれるのではないか、との願いからだった。
北朝鮮を訪れる旅行者が少ない理由の一つは、旅行者が現地政府の厳しい監視にさらされることだ。欧米からは年間3千~4千人がこの共産主義国家を訪れていると推測される。
北朝鮮は2013年12月以降、冬に観光客を受け入れている。14年には江原道元山市郊外の馬息嶺(マシンニョン)スキーリゾートがオープン。首都平壌近郊でも、紋繍(ムンス)遊泳場やイルカ館を併設した綾羅(ルンラ)人民遊園地、テーマパーク「凱旋青年公園遊園地」など「贅沢な」観光スポットが建設された。
これに対し、人権団体は北朝鮮が観光宣伝をすることに反対している。アムネスティ・インターナショナルは、14年の国連報告書でも指摘されている北朝鮮の深刻な人権侵害問題が忘れられてしまうのではないかと危機感を持つ。
だが、旅行フェアの主催者は「人々がある国を訪れ、現地の人々に出会いたいという願いを政治が妨害するべきではない」と強調している。
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映画は、真っ黒な画面に浮かび上がる豆粒ほどの円形の中で演じられる、空中ブランコのシーンを映し出す。やがて平壌(ピョンヤン)空港に到着するアナウンスがバックに流れる。すると、手をしっかりとつないでいたはずの曲芸師の1人が落下する。それは、監督の脳裏に浮かぶイメージであり、朝鮮半島の南北の分断を象徴的に表現しているかのようだ。そして、分断によって生まれた北朝鮮を訪問することが監督の創作の核になっているのだと言いたいかのようだ。
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スイスが北朝鮮で救済活動
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連邦外務省開発協力局(DEZA/DDC)は北朝鮮で食糧確保の取り組みを支援している。主な支援活動は、土壌浸食の防止と安全な飲み水へのアクセスを確保することだ。(SRF Tagesschau、swissinfo.ch)
連邦外務省開発協力局が北朝鮮で支援活動を始めたのは1995年。2012年以降は人道支援プログラムのみを行っている。国連世界食糧計画(WFP)の一環で粉ミルクを配布する他、安全な飲み水へのアクセスや汚水処理施設の整備、傾斜農地の土壌浸食防止に重点を置き支援している。
土壌浸食対策では、傾斜農地に果物の木を植樹し地面を芝で覆うなどをしている。食糧不足に苦しむ北朝鮮では、急こう配の斜面さえも利用して農業を行わなければならないため、土壌浸食は農業者にとって深刻な問題になりつつある。
開発協力局が目指すのは、安全な飲み水へのアクセスを確保し汚水処理施設を整備することで、国民の健康状態を改善させることだ。さらに、持続可能な農業生産の推進にも取り組んでいる。
全体主義国家である北朝鮮は、過去半世紀に渡り最も閉ざされた国の一つだ。
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