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「ダーバン・レビュー会議」アメリカなどの欠席でスタート

議論が錯綜する「ダーバン・レビュー会議」が開催される、ジュネーブ国連欧州本部

人種差別に反対する国連主催の「ダーバン・レビュー会議」が4月20日に始まった。

4月24日まで5日間続く同会議は、2001年に南アフリカ共和国のダーバンで開かれた、人種差別や外国人排斥などに反対する「ダーバン会議」を見直すためのものだ。しかし開催前からイスラエルが欠席を宣言し、次いでイタリア、カナダなどがそれに同調。結局アフリカ系黒人として初のアメリカ大統領バラク・オバマ氏も欠席し、ドイツ、オーストラリア、ニュージーランド、オランダも欠席した。

草稿は妥当な内容

 こうした国々の主な欠席理由は、会議が ( 過去の植民地主義政策に根を持つ ) 西欧世界に対する批判や反ユダヤ主義、さらにホロコーストを認めない人たちの大演説の場になるのではないかという懸念から来ているという。

 しかし、準備会議で入念に練られたダーバン・レビュー会議宣言文の草稿は、イスラエルへの直接の言及や宗教的な差別には一切触れていない。また主催者側の国連 ( UN ) も、会議が参加国間で侮辱し合うような場にならないよう配慮している。

 「人種差別に反対する会議で、人種差別的に相手を侮辱するようなスピーチは禁止されている。2001年にダーバンで起きたようなことは、今回絶対に繰り返されてはならない」
 とジュネーブの国連欧州本部の情報サービス課長、マリ・フゼ氏は強調した。2001年の会議では、イスラエルの名が最終宣言に載せられ批判されているのが分かった時点で、イスラエルとアメリカの代表が席を立ち会議場から出て行ったからだ。

イラン大統領の出席

 「アメリカが欠席すると聞いてショックを受け、深く落胆した」
と、同会議のホスト役を務めるナバネセム・ピレイ国連人権高等弁務官は語った。ピレイ氏はさらに、いくつかの国はたった1つか2つの非寛容性に関する課題に不満を持ち欠席を宣言したが、反人種差別問題は本来もっとグローバルに取り扱われるべきものだと付け加えた。

 一方、イランのアフマディネジャド大統領の同会議への出席もさまざまな波紋を投げかけている。

 会議の前日4月19日にジュネーブ入りしたアフマディネジャド大統領を、スイス側はルドルフ・メルツ大統領が出迎えた。本来ならジュネーブ州の代表が出迎えるのだが、スイスはイランにおけるアメリカの代理を行っている関係から、こうした配慮を行った。
 
 アフマディネジャド大統領はしかし、イランで出発前にイスラエルを「人種差別をいつも行う国」と規定し、ホロコーストも「あれは神話に過ぎない」と何度かさまざまな場面で宣言している。

「挑発的な行為や常軌を逸した言動が、イラン及びイランに同調する国々と、イスラエルを擁護する国々の両者から出てきている」
 と人権擁護の非政府組織 (NGO)「人権のジュネーブ」の代表、アドリアン・クロード・ゾーレン氏は言う。

 ゾーレン氏によれば同会議が成功するか否かは、ほかの参加国が挑発的な言動をどれだけ抑えられるかという技量にかかっているという。

 また、こうした会議の本当のインパクトは最終的には参加国のレベルで測られるという。つまり会議の結果を本国に持ち帰った各国政府が、会議の宣言に盛られた提案にいかに適応していくかという努力にかかっている。

swissinfo

ダーバン・レビュー会議 ( Durban Review Conference )

国連ダーバン・レビュー会議 ( The United Nations Durban Review Conference ) はジュネーブで4月20日から24日まで開催されている。

2001年に南アフリカ共和国のダーバンで開かれた、人種主義、人種差別、外国人排斥および関連する不寛容に反対する会議で採択された宣言の実施を検証、再評価するための見直し会議。

準備会議などで討議された新しい宣言を24日までに再検討し、採択する。

人種主義に対する戦いの具体的な方策として、教育の強化、貧困の撲滅、人権に対する意識の強化などが2001年の宣言で挙げられたが、その後の進展がないと多くの批判が上がっている。

ダーバン・レビュー会議開催は、2006年の国連総会でメンバー国によって決定され、国連人権理事会 ( UNHRC ) にその準備が委託された。

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