バーゼルに建設中の新しいノバルティスパビリオン
Keystone / Georgios Kefalas
スイスの製薬大手ノバルティスは22日、かねて予定されている1400人規模のリストラでは最大5割を管理職が占めることになると発表した。
このコンテンツが公開されたのは、
ノバルティス・スイスのマティアス・ロイエンベルガー社長はチューリヒの記者会見で、管理職の扱いについて協議プロセスを終えたところで、該当者には「今後数週間以内に」解雇が通知されると述べた。
スイス被雇用者連盟の広報はドイツ語圏の日刊紙NZZに対し、スイスでのリストラは珍しくないが、管理職がこの規模で解雇されるのは前例がないと語った。
リストラはノバルティスの革新製薬部門とがん治療薬部門の統合による合理化の一環で、スイスで1400人、世界で8千人の解雇が予定されている。
グローバルの財務や人事、法務、IRも簡素化し、2024年までに10億フラン(約1400億円)の節減を目指す。
ロイエンベルガー氏は記者会見で、雇用契約の関係でスイス国内のリストラは23年夏まで実施されないとの見通しを述べた。従業員の一部はリストラに不安を抱いているものの「不満も怒りも感じておらず」、方向転換の好機とみなしているようだと語った。
2018 年のリストラに比べ、早期退職を選べる従業員は少なくなるとも述べた。
おすすめの記事
おすすめの記事
ノバルティスの大量解雇 背後に何が?
このコンテンツが公開されたのは、
リストラを発表するのは簡単ではない。ノバルティスが先月末に発表したようなマグニチュードの大きいものであればなおさらだ。同社は今後3年で、スイス国内社員の10%に当たる1400人を削減し、グローバルでは10万8千人のうち8…
もっと読む ノバルティスの大量解雇 背後に何が?
英語からの翻訳:ムートゥ朋子
おすすめの記事
スイスの抗生物質開発企業、塩野義と研究・ライセンス契約を締結
このコンテンツが公開されたのは、
抗生物質の開発に特化するスイスの新興バイオ企業ビオヴェルシス(BioVersys)は2日、日本の塩野義製薬と共同研究・独占ライセンス契約を結んだと発表した。
もっと読む スイスの抗生物質開発企業、塩野義と研究・ライセンス契約を締結
おすすめの記事
スイス公共放送協会、大規模な組織再編計画を発表 人員削減も
このコンテンツが公開されたのは、
スイス放送協会(SRG SSR)は政府の予算削減を踏まえた組織再編計画を発表した。4言語圏の放送局のスポーツ、ドラマ、制作、配給、人事、財務、ITサービスなど各部門を縦割りで再編成する。
もっと読む スイス公共放送協会、大規模な組織再編計画を発表 人員削減も
おすすめの記事
スターリンクの衛星アンテナ設置に反対運動 スイス南部
このコンテンツが公開されたのは、
米宇宙企業SpaceX(スペースX)が運営する通信衛星「Starlink(スターリンク)」のアンテナ40基をスイス南部の村に設置する計画に対し、反対する声が上がっている。
もっと読む スターリンクの衛星アンテナ設置に反対運動 スイス南部
おすすめの記事
スイスでは現金のチップが主流
このコンテンツが公開されたのは、
スイスのレストランでクレジットカードやスマホ決済が普及しているが、チップは今も現金で払うのが主流だ。消費者の多くは、チップが確実にスタッフの手元に入るようことを重視している。
もっと読む スイスでは現金のチップが主流
おすすめの記事
プラタナス、猛暑でも冷却効果 スイスの研究
このコンテンツが公開されたのは、
スイスの研究所が新たな研究結果を発表し、プラタナスは猛暑でも冷却効果を発揮することが分かった。樹木の冷却効果は30~35℃で限界に達するという既存の仮説を覆す結果が出た。
もっと読む プラタナス、猛暑でも冷却効果 スイスの研究
おすすめの記事
スイス国立銀行、政策金利ゼロに引き下げ
このコンテンツが公開されたのは、
スイス国立銀行(中銀、SNB)は19日、政策金利を0.25%引き下げて0%にすると発表した。
もっと読む スイス国立銀行、政策金利ゼロに引き下げ
おすすめの記事
欧州外相、ジュネーブでイラン外相と核協議へ
このコンテンツが公開されたのは、
メディア報道によると、ドイツ、フランス、英国の外相は20日、スイス・ジュネーブでイラン外相と核協議を行う見通しだ。
もっと読む 欧州外相、ジュネーブでイラン外相と核協議へ
おすすめの記事
スイス議会、超富裕層への相続税案を否決 対案なく国民投票へ
このコンテンツが公開されたのは、
スイス上院は17日、超富裕層の相続に相続税を課し環境保護の財源にする案を否決した。
もっと読む スイス議会、超富裕層への相続税案を否決 対案なく国民投票へ
おすすめの記事
見えぬ障がい伝えるバッジ、試験配布開始 スイス連邦鉄道
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦鉄道(SBB)は17 日、目に見えない障がいを持つ乗客を対象としたヘルプマークの配布を試験的に開始した。外見からは分からなくても支援・配慮を必要としている人への理解を深めることを目的としている。
もっと読む 見えぬ障がい伝えるバッジ、試験配布開始 スイス連邦鉄道
おすすめの記事
ユーロスター、スイスと英国結ぶ直通列車運行へ
このコンテンツが公開されたのは、
英国と大陸欧州をつなぐ高速鉄道ユーロスターは、スイス・ジュネーブとロンドンを結ぶ初の直通列車の運行を計画している。
もっと読む ユーロスター、スイスと英国結ぶ直通列車運行へ
続きを読む
おすすめの記事
ノバルティスのESG債 「患者到達数」目標は妥当?
このコンテンツが公開されたのは、
スイスの製薬大手ノバルティスは2020年9月、製薬業界では世界初となるサステナビリティー・リンク・ボンドを発行した。しかし、薬を世界の貧困層にもっと手が届きやすいものにするとうたう目標には、首をかしげる人たちもいる。
もっと読む ノバルティスのESG債 「患者到達数」目標は妥当?
おすすめの記事
世界中の誰もが薬を買えるようになる?ノバルティスの新戦略とは
このコンテンツが公開されたのは、
スイスの製薬大手ノバルティスは、世界中の誰もが自社製品にアクセスできるようにすることを目指す。例えそれが1回数百万ドルもする遺伝子治療薬であっても、だ。果たしてこの実験は成功するのだろうか?
もっと読む 世界中の誰もが薬を買えるようになる?ノバルティスの新戦略とは
おすすめの記事
多国籍企業 拠点選びにスイス離れの傾向
このコンテンツが公開されたのは、
かつて多国籍企業の拠点として理想的とされたスイス。しかし、今やオランダなど欧州内にある他の「ハブ」にお株を奪われつつある。
もっと読む 多国籍企業 拠点選びにスイス離れの傾向
おすすめの記事
大手多国籍企業が集中するスイス 高まる企業責任論
このコンテンツが公開されたのは、
スイスは、大手多国籍企業の数の密度が世界で最も高い国の1つだ。多国籍企業の中には、原料取引や化学など、29日の国民投票に掛けられる「責任ある企業イニシアチブ(国民発議)」によってリスクが高まる分野の巨大企業もある。
もっと読む 大手多国籍企業が集中するスイス 高まる企業責任論
おすすめの記事
薬価設定の透明性をどうするか 高まる圧力に悩む製薬業界
このコンテンツが公開されたのは、
20日、スイス・ジュネーブで始まった世界保健機関(WHO)の総会で、イタリアから出された決議案が注目を集めている。それは高額な薬価設定や医薬品市場の透明性を高めるよう求めた内容だ。日本でも高額な白血病の新薬が話題になったが、この決議案は旧来の医薬品業界に風穴を開けるのか。
もっと読む 薬価設定の透明性をどうするか 高まる圧力に悩む製薬業界
おすすめの記事
グローバル化が企業にもたらす三つの課題
このコンテンツが公開されたのは、
世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)がスイス・ダボスで22日から4日間開催される。今年は「グローバリゼーション4.0」をテーマとし、ネットワーク化された世界における問題点を取り上げる。グローバル化が目覚ましいスイス企業にとって、国際舞台での立場は今後どのように変わっていくのだろうか?
もっと読む グローバル化が企業にもたらす三つの課題
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。