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日米欧の中銀 金融市場緊張緩和に向けて協調対策

スイス中銀は2010年1月25日に停止したスワップ協定を再導入する Keystone

ギリシャの金融危機に誘発されて金融市場に新たな緊張が発生したことから、スイス国立銀行を含む6つの中央銀行が協調対策を講じることに合意した。

これら6つの中銀は、ドルを供給する暫定的なスワップ協定を再導入すると5月10日に発表した。

週明けの株式市場は好転か

 スイス国立銀行 ( SNB/スイス中銀 ) は、ほかの中銀と申し合わせ7日間にわたってドルを調達する資金供給オペを再開する。開始は明日9日の予定。

 スイス中銀の発表によると、この協調対策にはほかに、カナダ、イギリス、アメリカ、日本の各国中銀と、欧州中央銀行 ( ECB ) が参加する。このオペレーションによって金融市場のドル流動性を改善し、ほかの市場やほかの地域の金融機関に緊張が波及しないようにすることが狙いだ。

 一方、日銀は先週金曜日から2営業日連続で、自国の銀行業界に対しすでに2兆円の資金供給を実施した。ユーロ圏の金融危機に際し、市場を安定させるのが目的だ。

 ユーロは先週、ギリシャ政府の経費節減対策に反対する暴力的な抗議運動が首都アテネで発生したことから値崩れを起こした。ヨーロッパの共通通貨ユーロに対する世界の金融市場の信頼は落ち込んだが、スイス株式市場は週明けの10日、この中銀協調対策によって大きく好転するとみられている。

swissinfo.ch、外電

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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