スイスではコロナ緊急融資詐欺事件の捜査が始まった
© Keystone / Jean-christophe Bott
スイス西部・ヴォー州の検察庁は、新型コロナウイルスに伴う政府の緊急融資を不正受給したとして、詐欺・資金洗浄(マネーロンダリング)などの容疑で捜査を始めた。検察は、約150万フラン(約1億6500万円)が国外に送金されたとみている。
このコンテンツが公開されたのは、
ヴォー州検察庁は25日、19日に複数の容疑者を逮捕したと発表した。詐欺、背任、偽造、マネーロンダリング、コロナ緊急融資外部リンクの不正受給などの事件として捜査している。逮捕されたうちの1人は勾留された。
検察は複数の企業を家宅捜索し、関連する銀行口座を凍結。容疑者らはトルコにルーツを持つスイス国籍者という。検察は、容疑者らは企業の売上高を偽るなどして緊急融資を申請し、複数の銀行から計数百万フランを不正に受け取ったとみている。
検察は、150万フラン超が海外に流出したとみて、本国に戻すための措置を取った。
州検察のアントン・リューシュ検察官によると、銀行がこれまで認可した融資事案を調べたところ、不正が疑われる要素が複数判明したため連邦警察のマネーロンダリング通報局に連絡。連邦警察がこれらの報告内容を調べ、管轄のヴォー州検察庁に通告した。
リューシュ検察官はスイスの通信社Keystone-SDAに対し「関与している企業は複数で、主に中小企業だ」とコメント。捜査の詳細は明かしていない。検察は不正受給された融資金が企業活動以外に使われたとみている。
チューリヒ州でも今月、同様の事例が報告されている。
おすすめの記事
スイス・ニトヴァルデン準州の小学校、スマホ禁止へ
このコンテンツが公開されたのは、
スイス中部ニトヴァルデン準州は5日、スマートフォンをはじめとするIT機器の小学校での使用禁止を発表した。授業目的や緊急時などを除き、全面的に学校でスマホが使えなくなる。
もっと読む スイス・ニトヴァルデン準州の小学校、スマホ禁止へ
おすすめの記事
ジュネーブ国連職員約500人が予算削減に反対するデモ
このコンテンツが公開されたのは、
メーデーの1日、ジュネーブで国連欧州本部職員500人近くが国連の緊縮財政に反対する異例のデモ活動を実施した。
もっと読む ジュネーブ国連職員約500人が予算削減に反対するデモ
おすすめの記事
バーゼルで「カラオケ路面電車」走行 欧州歌合戦に合わせ
このコンテンツが公開されたのは、
5月11~17日の欧州国別対抗の音楽祭「ユーロヴィジョン・ソング・コンテスト(ESC)」開催中、バーゼルでは「カラオケ・トラム(路面電車)」が運行する。ビンテージ車両で90分間かけて街を走る間、乗客は無料で歌い踊ることができる。
もっと読む バーゼルで「カラオケ路面電車」走行 欧州歌合戦に合わせ
おすすめの記事
ジャッキー・チェンさんに名誉豹賞 ロカルノ映画祭
このコンテンツが公開されたのは、
第78回ロカルノ国際映画祭で、香港出身の俳優ジャッキー・チェンさん(71)に生涯功労賞である「名誉豹賞」が贈られることが決まった。
もっと読む ジャッキー・チェンさんに名誉豹賞 ロカルノ映画祭
おすすめの記事
グミベアが躍る「ロボケーキ」大阪・関西万博スイス館で展示
このコンテンツが公開されたのは、
動くクマのグミ、チョコレート味の電池――大阪・関西万博のスイス館では、ロボット工学者とパティシエ、ホテリエが合作した「ロボケーキ」が展示されている。
もっと読む グミベアが躍る「ロボケーキ」大阪・関西万博スイス館で展示
おすすめの記事
スイス外相、大阪・関西万博で結束と対話をアピール
このコンテンツが公開されたのは、
日本を公式訪問中のスイスのイグナツィオ・カシス外相は22日、2025年大阪・関西万博のスイス・ナショナルデーのオープニングセレモニーに出席し、結束と対話を呼びかけた。
もっと読む スイス外相、大阪・関西万博で結束と対話をアピール
おすすめの記事
フランシスコ教皇死去、スイス大統領が哀悼
このコンテンツが公開されたのは、
スイスのカリン・ケラー・ズッター連邦大統領は、21日死去したローマ教皇フランシスコに哀悼の意を表した。
もっと読む フランシスコ教皇死去、スイス大統領が哀悼
おすすめの記事
WEFのクラウス・シュワブ会長が辞任
このコンテンツが公開されたのは、
世界経済フォーラム(WEF)は21日、創設者で会長のクラウス・シュワブ氏が同日付で辞任したと発表した。
もっと読む WEFのクラウス・シュワブ会長が辞任
おすすめの記事
スイス外相、日本と中国を訪問
このコンテンツが公開されたのは、
イグナツィオ・カシス外相は日本と中国を公式訪問する。
もっと読む スイス外相、日本と中国を訪問
おすすめの記事
TIME誌、スイス人弁護士を「最も影響力のある100人」に選出
このコンテンツが公開されたのは、
米誌タイムズの「2025年最も影響力のある100人」に、弁護士コーデリア・ベール氏がスイス人女性では唯一ランクインした。ベール氏は気候訴訟で異例の勝訴判決を勝ち取った人物だ。
もっと読む TIME誌、スイス人弁護士を「最も影響力のある100人」に選出
続きを読む
おすすめの記事
新たなパンデミックは氷の中に眠る?
このコンテンツが公開されたのは、
永久凍土が融けると、有害な細菌やウイルスが大気中に放出され、人体に影響を及ぼす可能性があるかもしれない。スイスアルプスの永久凍土では約1000種類の微生物が確認されているが、その多くの実態は未だ不明だ。
もっと読む 新たなパンデミックは氷の中に眠る?
おすすめの記事
コロナが迫る黒字財政の放棄
このコンテンツが公開されたのは、
失業率の上昇や税収減、大きな打撃を受けた業界への支援策―新型コロナ危機はスイスでもその他の国でも、国家財政の大きな負担になろうとしている。 ウエリ・マウラー財務相は4月末、コロナ対策を盛り込んだ今年度予算の改定値を公表し…
もっと読む コロナが迫る黒字財政の放棄
おすすめの記事
長期にわたる臨時休校が与える影響
このコンテンツが公開されたのは、
新型コロナウイルスの感染拡大を受けスイスで全国一斉の休校措置が続く中、特に懸念されているのは、自宅学習に不利な家庭環境に置かれている子供たちの勉強に遅れが出ることだ。専門家は、長期の休校で教育格差に拍車がかかりかねないと指摘する。
もっと読む 長期にわたる臨時休校が与える影響
おすすめの記事
データとグラフで見るスイスの新型コロナウイルス
このコンテンツが公開されたのは、
スイスの新型コロナウイルスの感染状況と推移を示す最も重要な数値を、グラフィックで紹介する。グラフィックは最新データを基に自動的に更新される。
もっと読む データとグラフで見るスイスの新型コロナウイルス
おすすめの記事
スイスのコロナ情報 マスク義務再開はなし
このコンテンツが公開されたのは、
スイスは4月1日、新型コロナウイルス感染症に対する全国的な感染対策を全て撤廃した。秋冬の感染再拡大が懸念される中、スイス公衆衛生当局はマスク義務の再開は必要ないとしている。
もっと読む スイスのコロナ情報 マスク義務再開はなし
おすすめの記事
ジュネーブ国連欧州本部、6月からオフィス勤務再開
このコンテンツが公開されたのは、
ジュネーブにある国連欧州本部は、6月上旬からオフィスでの勤務を再開する。新型コロナウイルスの影響で、職員はこれまでオフィスに出勤できない日が続いていた。
もっと読む ジュネーブ国連欧州本部、6月からオフィス勤務再開
おすすめの記事
抗マラリア薬でコロナ治療、死亡率増加と研究報告
このコンテンツが公開されたのは、
チューリヒ大学病院とハーバード大学医学大学院は、抗マラリア薬ヒドロキシクロロキンと類似薬クロロキンに新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への有効性が見られなかったとする共同研究論文を発表した。
もっと読む 抗マラリア薬でコロナ治療、死亡率増加と研究報告
おすすめの記事
スイス閣僚と観光産業が2回目の会合、国内休暇など協議
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦閣僚と観光産業代表者の2回目の会合が24日、行われた。新型コロナウイルスの危機が尾を引くが、スイスに住む人はこの夏、少なくとも国内で休暇を楽しむことはできそうだ。
もっと読む スイス閣僚と観光産業が2回目の会合、国内休暇など協議
おすすめの記事
スイスで安楽死の権利を得た日本人が思うこと
このコンテンツが公開されたのは、
重い神経性疾患を持つ20代後半の日本人女性が、スイスの自殺ほう助機関で自死する許可を得た。生活の質が著しく低い患者が豊かに生きるための「お守り」として、日本でも安楽死を認めて欲しいと感じている。
もっと読む スイスで安楽死の権利を得た日本人が思うこと
おすすめの記事
「企業は在宅勤務社員の家賃補助を」裁判所が判断
このコンテンツが公開されたのは、
ドイツ語圏の日刊紙ターゲス・アンツァイガーは、スイス連邦裁判所(最高裁)が、従業員に在宅勤務の必要性が生じた場合、雇用主は家賃の一部を補助しなければならないとする決定を出したと報じた。
もっと読む 「企業は在宅勤務社員の家賃補助を」裁判所が判断
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。