The Swiss voice in the world since 1935
トップ・ストーリー
スイスの民主主義
ニュースレターへの登録

フィンテック、合法大麻に関するスタートアップ急増

mobile phone and digital id
デジタル化の波に乗ろうと強い意欲を示すスイスは多くのフィンテック・スタートアップを引きつけている Keystone

昨年、スイスでは記録的な数の会社が設立された。オンライン起業プラットフォームのstartup.ch外部リンクによれば、その多くが急成長する「クリプト(暗号)バレー」地域に集中している。

17年の起業数は4万3416社に達した、と話すのは起業に関する情報提供やコンサルタントを行うウェブサイトを運営するstartups.chだ。対前年比5%増はスイスでは間違いなく新記録だ。

最大の恩恵を受けたのは、スイスの中央に位置するツーク州、いわゆる「クリプトバレー」だ。17年、ツーク州では対前年比5倍近くもの数の会社が登記された。

従来、ツーク州は税率の低さで企業を誘致してきた。しかし、目下注目されているのはブロックチェーンや暗号通貨の分野での技術革新だ。

「ツーク州は、ビットコインによる納税を可能にしたことなどでこの分野で一躍有名になりました」とstartups.chの創設者でCEOのミケーレ・ブラスッチさんは話す。

起業数が大幅に伸びたその他の要因としては、17年を通して、スイスで全国的にブームとなった合法大麻ビジネスが挙げられるかもしれない。「毎週、CBD(カンナビジオール)製品を扱う2~3の会社を新たに登記しました」(ブラスッチさん)

スイス北部のアールガウ州やチューリヒ州、アルプス地方のヴァレー州でもスタートアップ企業数の増加が顕著だった一方で、イタリアとの国境にあるティチーノ州では7.5%減少した。ブラスッチさんは、税回避を防ぐ多国間情報交換制度が減少の原因ではないかと考える。

swissinfo.ch and agencies/dos

人気の記事

世界の読者と意見交換

ニュース

詐欺を警告するPC画面

おすすめの記事

スイス銀行の顧客を騙した英国人留学生に有罪判決

このコンテンツが公開されたのは、 スイス銀行を狙った口座乗っ取り事件で、英国で刑事告訴されていた英国人学生(21)に禁固7年の有罪判決が言い渡された。スイス連邦検察庁によると、学生はスイスの銀行顧客から約240万フラン(約4億4000万円)を騙し取った。

もっと読む スイス銀行の顧客を騙した英国人留学生に有罪判決
オリーブの木

おすすめの記事

温暖化でスイスがオリーブの名産地に?

このコンテンツが公開されたのは、 スイス西部のフランス語圏は温暖化によりオリーブの木を育てやすくなっている。生産者らは2026年には栽培本数が2万本に倍増し、南部のイタリア語圏ティチーノ州を追い抜くと見込む。

もっと読む 温暖化でスイスがオリーブの名産地に?
山肌に描かれた巨大な絵

おすすめの記事

アルプスに新しい巨大地上絵が登場

このコンテンツが公開されたのは、 世界各地で巨大な地上絵を描くアーティストのSAYPE(セイプ)さんが、スイス南部ヴォー州のアルプス山頂に新作を完成させた。

もっと読む アルプスに新しい巨大地上絵が登場
原発

おすすめの記事

スイス・ゲスゲン原発、定期検査後に稼働再開できず

このコンテンツが公開されたのは、 スイス北部デニケン(ソロトゥルン州)のゲスゲン原子力発電所が2カ月近く、発電を停止している。給水配管システムに過負荷がかかっている可能性があり、安全性が証明されるまで発電を再開できていない。

もっと読む スイス・ゲスゲン原発、定期検査後に稼働再開できず
セメンヤ

おすすめの記事

欧州人権裁判所、スイスは「セメンヤさんの権利を侵害」

このコンテンツが公開されたのは、 欧州人権裁判所(ECHR)大法廷は10日、スイスが女子陸上五輪金メダリストのキャスター・セメンヤさん(南アフリカ)の権利を侵害したとする2023年の判決を支持した。

もっと読む 欧州人権裁判所、スイスは「セメンヤさんの権利を侵害」
スイス公共放送協会

おすすめの記事

スイス公共放送協会、大規模な組織再編計画を発表 人員削減も

このコンテンツが公開されたのは、 スイス放送協会(SRG SSR)は政府の予算削減を踏まえた組織再編計画を発表した。4言語圏の放送局のスポーツ、ドラマ、制作、配給、人事、財務、ITサービスなど各部門を縦割りで再編成する。

もっと読む スイス公共放送協会、大規模な組織再編計画を発表 人員削減も
財布

おすすめの記事

スイスでは現金のチップが主流

このコンテンツが公開されたのは、 スイスのレストランでクレジットカードやスマホ決済が普及しているが、チップは今も現金で払うのが主流だ。消費者の多くは、チップが確実にスタッフの手元に入るようことを重視している。

もっと読む スイスでは現金のチップが主流

swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。

他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部