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COP16、ついに「カンクン合意」を採択し閉幕



カンクン後も気候変動へのチャレンジは継続する

カンクン後も気候変動へのチャレンジは継続する

(Keystone)

メキシコのカンクンで行われていた国連気候変動枠組み条約第16回締約国会議 ( COP16 ) が11日メキシコ時間の早朝「カンクン合意」を採択し閉幕した。

スイスの交渉団によれば、「カンクン合意は支持するが、すべての点で満場一致が得られたわけではなく、ある種の妥協による一致」。注目された京都議定書の2013年以降の枠組み決定はCOP17に先送りされた。しかし技術的対策などでは成果も見られた。

2013年以降の枠組みは先送り

 カンクン合意が採択された瞬間、「かくして合意は承認された」とカンクン会議の議長パトリシア・エスピノザ氏は述べ、この合意が気候変動の国際的協力への新しいステップになったと高く評価。最終日の10日は、夜通しで翌日の早朝まで討議した結果の合意だっただけに各国の代表団から送られた拍手はなかなか鳴りやまなかった。

 

 しかし、ボリビアが最後まで二酸化炭素 ( CO 2 ) など温室効果ガスの先進国側の削減が十分でないとして、反対を表明し続けた。また南アは「一歩後退するような、CO 2排出の責任者である先進国に有利な合意」と決め付けた。一方スイスは「「支持はするが、多くの点で妥協した合意」と話した。

 結局カンクン合意は、京都議定書の2013年以降の枠組み決定を来年南アで開催される国連気候変動枠組み条約第17回締約国会議 ( COP17 )まで延期、しかし議定書の第1期目の期限が切れる13年以降が空白期間にならないよう早急に第2期を設定、さらに議定書署名国は温室効果ガス削減のさらなる努力を行うことを盛り込んでいる。

 ところで、2013年から2020年の第2期に行うべき温室効果ガス削減に関し、スイスは現在連邦議会でその対策を検討している。

技術的対策などでの成果

 一方、途上国への資金支援のための「グリーン気候基金」の設定、風力や太陽エネルギーなどクリーンエネルギー技術共有への努力、熱帯雨林の保護、さらに洪水、海面上昇などでの途上国への援助なども今回の合意に含まれた。また、特に貧しい途上国での温暖化の影響を緩和するために「カンクン適応フレームワーク」も設置される。

  グリーン気候基金の資金運用は今後の話し合いで具体化されていくが、スイスは今年9月にジュネーブで主催した「グリーン気候基金会議」などを通し、さまざまな提案を打ち出し、かなりの貢献を行ったと話した。

 またスイスの代表団は今回、途上国での熱帯雨林の伐採を保護するパッケージを「重要な第1歩」と高く評価し、これが実施されれば温室効果ガスがほぼ5分の1削減されると見ている。

来年早々から仕事

 ところで今回の会議は、主催国メキシコの努力のお陰で討議の透明性が高く、ある種の信頼性を各国が取り戻したものだったという評価がある。

 

 「24時間前までは、合意に至るとはとても思えなかった」

 と、スイス・気候連盟 ( Swiss Climat Alliance ) のパトリック・ホフシュテッテ氏は合意に顔をほころばせた。しかし、「正直なところ、これは単なる重要な1歩に過ぎない」とも言う。 

 カンクン合意の評価できる点は、いかなる問題も削除されず継続して討議されたことだ。しかし欠点はこれらの合意事項の実施にいかなる期限も設定されていないことだ。

 「従って、何らかの成果が出てくるのに1年、2年または5年かかるのか、誰にも分からない。完全にオープンの状態で、これが大きな問題だ。だからこそ、南アですべての問題を終結させるよう来年早々多くの仕事に取りかからなければならない」

  とホフシュテッテ氏は話した。

 

国連気候変動枠組み条約第16回締約国会議 ( COP16 )

2010年11月29日~12月11日までメキシコのカンクン ( Cancun ) で開催された。 気候変動に関する交渉プロセスは、国連気候変動枠組み条約 ( UNFCCC )の締約国によるセッションを中心に展開する。COPは毎年開かれ、条約の履行具合を再検討する。

COP16では、気候変動への適応、温室効果ガスの排出削減、資金問題、京都議定書の今後などが中心課題となった。

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気候変動に関するスイスの見方

スイス世界自然保護基金 ( WWF ) が行った世論調査で、スイス国民の69%が政府に対して温暖化対策の強化を望んでいることが分かった。回答者の大多数が、スイスは気候保護でヨーロッパの最先進国になるべきだと回答した。この際に重要なステップは、健全な気候に関するイニシアチブで、2020年までに二酸化炭素 ( CO2 ) 排出量を30%削減することを求めている。投票は2012年に行われる予定だが、現時点で回答者の64%がすでに支持すると答えた。73%は、政治家が気候変動問題の最前線に立ってもっと取り組むべきだと答えた。18%は、気候変動を心配していないと答えた。74%は、気候変動に関する国際合意が成立するしないにかかわらず、スイスは今現在からもっと厳しい環境保護政策を実施すべきだと答えた。

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( 英語からの翻訳・編集、里信邦子 ), swissinfo.ch


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