スイスの居住用不動産の価値は、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)をきっかけに、2021年も力強く上昇した。ある分析によれば、今年もさらに上昇する可能性が高い。
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4日発表されたスイス不動産価格指数外部リンクによると、分譲マンションは1年間で7.3%値上がりした。一戸建て住宅は6.9%とほぼ同等だった。同指数は、スイス・マーケットプレイス・グループ/不動産サイト「イモスカウト24(ImmoScout24)」が、不動産コンサルタント会社IAZIと合同でまとめたものだ。
上昇の理由として、パンデミックによる住宅ニーズの変化と堅調な経済発展が挙げられている。移民の流入が続き、土地の供給が不足気味になっていることも要因の1つだという。また消費者物価が急上昇し、これにより住宅地などの有形資産の魅力がさらに高まっているという。
イモスカウト24によれば、昨年の勝ち組は住宅所有者だけではない。賃貸住宅の賃料が全国で少なくとも平均0.3%下落し、賃貸住宅を探す人も恩恵を受けたという。
家賃の全体的な引き下げ傾向は「実質的な年末スパート」によるものだった。12月だけで、全国で0.9%の下落がみられた。
上昇
イモスカウト24によると、2022年も不動産価格が上昇し続ける可能性は高い。トレンドが反転するかどうかは、金融当局の動向次第だという。
米連邦準備制度理事会(FRB)は、主要政策金利を予定より早く引き上げると発表している。スイス・マーケットプレイス・グループの不動産担当マネージングディレクター、マルティン・ウェーバー氏は、欧州中央銀行(ECB)やスイス国立銀行(スイス中銀、SNB)がこれに追随すると、スイスで価格下落が予想されると話す。だが市場は、SNBがそのような動きを見せる可能性は今のところ非常に低いとみている。
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