The Swiss voice in the world since 1935
トップ・ストーリー
スイスの民主主義
ニュースレターへの登録

ヒヨコを生きたままシュレッダーに投入 委員会が禁止を要求

スイス国民議会(下院)の科学教育文化委員会(WBK)は、生きているヒヨコをシュレッダーで粉砕することを禁止するよう求めている。

連邦議会は1日、この要求に関する委員会の動議提出が決定したと明らかにした。投票結果は賛成13票、反対7票、棄権1票だった。これによりスイスヴィーガン協会の請願書が議会で取り上げられることになる。 

動議は、動物保護条例を改正するよう政府に求めている。現在、ヒヨコは生きたままシュレッダーにかけられているが、その過程で体の一部を切断されたヒヨコが生き残ることがあるとWBKは指摘する。 

WBKはまた、動物を生きたままシュレッダーにかけることは動物保護条例第1条に反すると訴える。同条例は動物の尊厳と幸福の保護を目的とする。 

倫理的に疑問 

シュレッダーにかけられるのは「間違った」性別のヒヨコ(オス)だ。この見方は、ヒヨコの細断処理とかかわらず批判の対象になっている。委員会は、卵を産まないという理由だけでオスのヒヨコを殺すのは倫理的に受け入れがたいと指摘している。

産卵用または食肉用に適した種類のみを繁殖させることは、動物を単なる「製品」としか見ない傾向を助長し、オスのヒヨコを生きたままシュレッダーにかけるという不条理を生み出す。 

ヴィーガン協会はもう一つ「ヒヨコはゴミではない」という請願書を出していたが、動物保護に関するその他3つの請願書とともにWBKに拒否された。これらは動物虐待で得た毛皮製品や野生動物の角の輸入に反対する内容だった。

人気の記事

世界の読者と意見交換

ニュース

ひまわり畑

おすすめの記事

見えぬ障がい伝えるバッジ、試験配布開始 スイス連邦鉄道

このコンテンツが公開されたのは、 スイス連邦鉄道(SBB)は17 日、目に見えない障がいを持つ乗客を対象としたヘルプマークの配布を試験的に開始した。外見からは分からなくても支援・配慮を必要としている人への理解を深めることを目的としている。

もっと読む 見えぬ障がい伝えるバッジ、試験配布開始 スイス連邦鉄道
UBS

おすすめの記事

スイス政府、金融規制改革の最終案を発表

このコンテンツが公開されたのは、 スイス連邦内閣は6日、クレディ・スイス危機を踏まえた金融規制改革の最終案を発表した。自己資本規制を強化し、金融監督局の権限も強化する。

もっと読む スイス政府、金融規制改革の最終案を発表
ガザ

おすすめの記事

スイスの元外交官50人、ガザめぐる政府の「沈黙」を非難

このコンテンツが公開されたのは、 パレスチナ自治区ガザにおけるイスラエルの「戦争犯罪」に関して、スイスの元外交官55人がスイス外相に共同書簡を送り、スイスの「沈黙と消極性」を非難した。政府に対して直ちに措置を講じるよう求めた。

もっと読む スイスの元外交官50人、ガザめぐる政府の「沈黙」を非難
軍隊

おすすめの記事

スイスで放射能測定の合同演習 

このコンテンツが公開されたのは、 スイスでは2~6日、国際チームがヘリコプターで空中の放射能測定を行っている。緊急時に広い範囲の放射能を迅速にチェックする予行演習だ。

もっと読む スイスで放射能測定の合同演習 
サルコ

おすすめの記事

自殺カプセル「サルコ」運営団体代表が死亡

このコンテンツが公開されたのは、 自殺カプセル「サルコ」を運営する自殺ほう助団体「ラストリゾート」共同設立者のフロリアン・ウィレ氏(47)が、先月5日にドイツで死去していたことが分かった。

もっと読む 自殺カプセル「サルコ」運営団体代表が死亡
土砂崩れ

おすすめの記事

スイス南部で氷河が崩壊 土石流がふもとの村を飲み込む

このコンテンツが公開されたのは、 スイス南部レッチェンタール(ヴァレー州)で28日午後、大きな氷河が崩壊し、大規模な土砂崩れがふもとのブラッテン村を襲った。多数の家屋が倒壊し、1人が行方不明。

もっと読む スイス南部で氷河が崩壊 土石流がふもとの村を飲み込む

swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。

他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部