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ヒヨコを生きたままシュレッダーに投入 委員会が禁止を要求

スイス国民議会(下院)の科学教育文化委員会(WBK)は、生きているヒヨコをシュレッダーで粉砕することを禁止するよう求めている。

連邦議会は1日、この要求に関する委員会の動議提出が決定したと明らかにした。投票結果は賛成13票、反対7票、棄権1票だった。これによりスイスヴィーガン協会の請願書が議会で取り上げられることになる。 

動議は、動物保護条例を改正するよう政府に求めている。現在、ヒヨコは生きたままシュレッダーにかけられているが、その過程で体の一部を切断されたヒヨコが生き残ることがあるとWBKは指摘する。 

WBKはまた、動物を生きたままシュレッダーにかけることは動物保護条例第1条に反すると訴える。同条例は動物の尊厳と幸福の保護を目的とする。 

倫理的に疑問 

シュレッダーにかけられるのは「間違った」性別のヒヨコ(オス)だ。この見方は、ヒヨコの細断処理とかかわらず批判の対象になっている。委員会は、卵を産まないという理由だけでオスのヒヨコを殺すのは倫理的に受け入れがたいと指摘している。

産卵用または食肉用に適した種類のみを繁殖させることは、動物を単なる「製品」としか見ない傾向を助長し、オスのヒヨコを生きたままシュレッダーにかけるという不条理を生み出す。 

ヴィーガン協会はもう一つ「ヒヨコはゴミではない」という請願書を出していたが、動物保護に関するその他3つの請願書とともにWBKに拒否された。これらは動物虐待で得た毛皮製品や野生動物の角の輸入に反対する内容だった。

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