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UBSマイアミ裁判所での公判延期

Keystone

5万2000人のアメリカ人顧客情報開示をUBS銀行に要求し、民事訴訟に持ち込んだアメリカ司法省とUBSに対し、アラン・ゴールド担当裁判官は7月13日、公判を8月3日まで延期すると通告した。

このコンテンツは 2009/07/14 10:23

この延期によって、当事者は裁判を通さない解決策を探る予定だ。情報開示問題はUBS銀行とアメリカ国税庁 ( IRS ) 間を超え、スイスとアメリカ2国間の政治・外交問題へと発展している。

裁判を通さない交渉による解決策

UBSはアメリカ人顧客の脱税をほう助したとしてアメリカ司法省から告訴され、今年2月18日約300人分のアメリカ人顧客情報を開示した。しかし翌2月19日、アメリカ国税庁 ( IRS ) はさらに5万2000人分の情報開示を要求してきた。

これを受け、スイス政府は「スイスの法律は、他国と正式に締結された法的ルートを通さない限り、個人データーを外国政府に開示することを禁じている」とし、さらに、アメリカ連邦法廷がもし開示を強制すれば、それはスイスの主権に取って代わりアメリカの主権を行使することに繋 ( つな ) がり、スイスの国家主権を侵害することになると強く反対していた。

しかし6月30日、アメリカ司法省は所轄のフロリダ州マイアミ裁判所に、顧客情報開示を求めて民事訴訟を起こした。これに対しスイス側はただちに反応し、スイス連邦司法警察省 ( EJPD/DFJP ) からUBSに対し、「状況によっては顧客情報の開示を明白に禁止する命令を出す」と通告した。

一方アメリカでは、ゴールド担当裁判官が、アメリカ政府に対し、UBSに関するスイスとの対立でどこまで戦う意向があるのかを12日昼までに明白にするよう要求していた。

結局、アメリカ政府とUBS は12日に公判延期を要求。13日には8月3日まで約2週間延期することがゴールド担当裁判官から通告された。今後、この2週間の間に両国は裁判を通さず、交渉による解決策を探ることになるという。

swissinfo.ch、外電

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