スイスの首都ベルンで8日、新型コロナウイルスの「COVID証明書」提示範囲拡大に抗議するデモが行われ、1千人以上が参加した。
このコンテンツが公開されたのは、
デモ隊は、政府による実質上の新型コロナウイルスワクチン接種の強制だと訴えた。
スイス連邦政府は8日、13日からレストラン、文化イベント、レジャー施設など屋内公共スペースに入る際の「COVID証明書」提示を義務付ける措置を発表。導入を巡っては発表前から一部メディアなどで報じられていた。
おすすめの記事
おすすめの記事
スイス、ワクチンパス義務をレストランにも拡大
このコンテンツが公開されたのは、
スイス政府は8日、ワクチン接種や陰性を示す「COVID証明書」を13日からレストランや美術館、フィットネスセンターなど屋内の公共スペースに拡大することを決めた。
もっと読む スイス、ワクチンパス義務をレストランにも拡大
対象は16歳以上の個人。適用は来年1月24日まで。スイスのCOVID証明書はワクチン接種、回復(り患済み)、陰性のいずれかに該当する人に発行される。
抗議デモは、政府のコロナ対策に反発してきた複数団体が主催。ソーシャルメディア上で参加を呼び掛けた。
デモ隊はスイス国旗・州旗を掲げ市内中心部を行進。COVID証明書やワクチン接種に抗議する横断幕も掲げる人もいた。
州警察は公式ツイッターアカウント外部リンクで「デモの際のあらゆる挑発行為に関連した」数人を職務質問したと発表した。9つのケースでは退去が命じられた。デモは午後9時までに終了した。
正当化
一方、スイスの保健行政を管轄するアラン・ベルセ内相は複数のインタビューで、証明書の提示範囲拡大を擁護している。
同氏は、スイスではウイルスが広く流行し、新規感染者が1日約3千500人と高い罹患率を引き起こしている点を強調した。
8日夜にはドイツ語圏のスイス公共放送SRFの番組外部リンクに出演し、「医療機関が過重負担に陥る危険性が現実のものとなってきている」とし、「証明書提示の代替策は何カ月間もの施設閉鎖になるだろう。証明書は問題ではなく、解決策だ。そうして私たちは自由を取り戻すことができる」と述べた。
おすすめの記事
ワクチンパスが必要な外食、諦める?
あなたの住む場所で外食にワクチンパスが必要になったら、あなたはどうしますか?
議論を表示する
おすすめの記事
おすすめの記事
スイスのコロナ情報 マスク義務再開はなし
このコンテンツが公開されたのは、
スイスは4月1日、新型コロナウイルス感染症に対する全国的な感染対策を全て撤廃した。秋冬の感染再拡大が懸念される中、スイス公衆衛生当局はマスク義務の再開は必要ないとしている。
もっと読む スイスのコロナ情報 マスク義務再開はなし
おすすめの記事
「気候活動家への団結心」見せた判事、類似事件への関与禁止 スイス最高裁
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦裁判所(最高裁)は先月26日、チューリヒ地方裁判所の判事の1人に対し、気候活動家に関する裁判への関与を禁じる判決を下した。この判事が過去の裁判で活動家への団結心を見せたとして、考え方に偏りがあると結論付けた。
もっと読む 「気候活動家への団結心」見せた判事、類似事件への関与禁止 スイス最高裁
おすすめの記事
スイス、2023年の実質賃金は0.4%低下
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦統計局は25日、2023年の名目賃金は1.7%上昇したと発表した。インフレ(年平均2.1%)に相殺され、実質賃金は0.4%低下した。
もっと読む スイス、2023年の実質賃金は0.4%低下
おすすめの記事
製薬大手ノバルティス、次期会長候補に米製薬BMS出身者選出
このコンテンツが公開されたのは、
スイスの大手製薬ノバルティスは22日、2025年で任期満了となるヨルク・ラインハルト取締役会長の後任に、ジョバンニ・カフォリオ氏を選出すると発表した。
もっと読む 製薬大手ノバルティス、次期会長候補に米製薬BMS出身者選出
おすすめの記事
スイスで見つかったラムセス2世像破片、エジプトに到着
このコンテンツが公開されたのは、
エジプト考古省は21日、約30年前に盗まれ国外に流出したラムセス2世像の頭部破片が同国に到着したと発表した。
もっと読む スイスで見つかったラムセス2世像破片、エジプトに到着
おすすめの記事
スイス議会、G7のロシア資産追及チームへの参加を否決
このコンテンツが公開されたのは、
スイス国民議会(下院)は17日、ロシアのオリガルヒ(新興財閥)の資産を追及する主要7カ国(G7)の国際作業部会には参加しないことを決めた。
もっと読む スイス議会、G7のロシア資産追及チームへの参加を否決
おすすめの記事
米・イラン、攻撃前に「スイスを通じて」接触
このコンテンツが公開されたのは、
米政府高官は14日、イランによるイスラエル攻撃の前後に、米国は利益代表国であるスイスを通じてイランと接触していたと述べた。
もっと読む 米・イラン、攻撃前に「スイスを通じて」接触
おすすめの記事
チューリヒ春祭りの雪男、強風で燃えず 歴史上初
このコンテンツが公開されたのは、
チューリヒの春祭り「セクセロイテン」が15日開かれた。巨大な「雪男」を燃やして夏の天気を占う恒例行事は強風により中止となった。
もっと読む チューリヒ春祭りの雪男、強風で燃えず 歴史上初
おすすめの記事
スイス政府、銀行規制の改革案を発表 UBSの資本要件強化へ
このコンテンツが公開されたのは、
スイス政府は10日、「大きすぎて潰せない(TBTF)」銀行に関する規制改革案を発表した。UBSと他の「システム上重要な銀行」3行は、破綻時のスイス経済への影響を抑えるためにより厳しい資本要件を課される必要があると述べた。
もっと読む スイス政府、銀行規制の改革案を発表 UBSの資本要件強化へ
おすすめの記事
新種のイカの化石、名前は発音が難しいスイスドイツ語に
このコンテンツが公開されたのは、
スイス南部ティチーノ州の約2億4200万年前の地層から新種のイカの化石が見つかり、「Chuchichäschtli(クッヒカーシュトリ、スイスドイツ語で『食器棚』)」と名付けられた。
もっと読む 新種のイカの化石、名前は発音が難しいスイスドイツ語に
おすすめの記事
スイスのサマータイム廃止はいつ?
このコンテンツが公開されたのは、
スイスで夏時間(サマータイム)が始まった。3月31日午前2時にすべての時計の針が1時間ジャンプし、午前3時を指した。だが夏時間制はとうの昔に廃止されるはずではなかったのか?
もっと読む スイスのサマータイム廃止はいつ?
続きを読む
おすすめの記事
コロナ規制反対デモに数千人 スイス
このコンテンツが公開されたのは、
新型コロナウイルスに伴うセミロックダウン(部分的な都市封鎖)が続くスイスでは20日、数千人が北西部の町リースタールで政府の制限措置に反対する大規模なデモを行った。
もっと読む コロナ規制反対デモに数千人 スイス
おすすめの記事
コロナデモは正当化されるのか?
このコンテンツが公開されたのは、
今のところ、公共スペースで5人を超える集まりは禁止されており、政治的なデモも対象だ。だが5月に入り、3週末連続で自由の制限に抗議するデモが、少人数ながら大きな声を上げた。 彼らは一体何を求めているのか? 一つには、人々の…
もっと読む コロナデモは正当化されるのか?
おすすめの記事
社会的距離守らずデモ、警察が出動
このコンテンツが公開されたのは、
新型コロナウイルスの影響がいまだ色濃いスイスでは週末、一般市民らが5人超の集まりを禁止するルールを無視してデモ活動を実施。警察が出動し、集会を解散させた。
もっと読む 社会的距離守らずデモ、警察が出動
おすすめの記事
コロナで不満蓄積か スイス東部で若者と警察が衝突
このコンテンツが公開されたのは、
スイス東部ザンクト・ガレンで若者の集団と警察が衝突する事件が相次いでいる。国内の政党青年部は、新型コロナウイルスによる若者への心理的負担が深刻だとして、連邦政府に対応を求める請願書を出した。
もっと読む コロナで不満蓄積か スイス東部で若者と警察が衝突
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。