イスラエル軍事侵攻でスイス援助活動に支障

銃を向け通行人の身体検査をするイスラエル兵、2日ラマラ。 Keystone

イスラエル軍事作戦拡大で、ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区各地では援助職員が外出できないほど情勢が緊迫し、スイスの開発計画や人道援助活動に支障が生じている。

このコンテンツは 2002/04/03 11:47

ローズマリー・シェリング・スイス開発協力局東エルサレム所長によると、西岸で活動中の援助職員らは、イスラエル軍制圧下のパレスチナ人支援活動を続けようにも外出すらできなくなっている。シェリング所長は、イスラエル政府による戒厳令と多数の検問所での厳しいチェック体制のため、援助職員の行動が極端に制限されているという。「職員は事務所に出勤できない。現地点から他に移動することもまま成らず、ミーティングもできない。道路が封鎖されているので学生は通学できない。軍事侵攻により自治区の人々は日常生活が営めなくなり、我々の活動も妨害されている。」。西岸の町に住む女性職員の1人は、戦車が町中を徘徊しており先週の木曜(3月28日)から家を一歩も出られない状態にあるといい、シェリング所長は職員らの安全確保を懸念している。

赤十字国際委員会(ICRC)も、自治区での援助活動の続行が困難になり、規模の縮小を余儀無くされた。ゴードン・ベイツ報道官は「我々は今、身動きが取れなくなっている。イスラエル軍とは十分なコミュニケーションが取れていない。」と述べた。

3月26日のヘブロン国際監視団のスイス人とトルコ人監視員が待ち伏せ攻撃を受け射殺された事件以降、同監視団は巡回を停止した。スイス人のフィリップ・シュトゥッキ監視員がswissinfoに語ったところによると、絶対的な必要が生じない限り皆外出しないようにしているという。2000年9月のイスラエル入植地でのパレスチナ人によるインティファーダ(蜂起)発生以来、人道援助職員は何度も戦闘に巻き込まれているが、死者が出たのはこの事件が初めてだ。

スイス開発協力局は、赤十字国際委員会や国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の財政支援、占領地での人権監視活動をしている非政府機関(NGO)の支援の他、教育・訓練、環境問題など様々な開発プロジェクトを展開している。長期プロジェクトが中心なので、同局は戦闘による影響を最小限に抑えることができている。が、緊急援助能力の強化が急務なのはいうまでもなく、戦闘が長引くほど生活再建のためより大きな援助が必要になるとシェリング所長は述べた。

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