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グリュイエール ~エイリアンとチーズの村~

グリュイエールのメインストリート。ホテル、レストラン、チーズ屋、土産物屋も数えるほど。予想以上に小さな村だ。

(swissinfo.ch)

いよいよクリスマスまであと10日余り。街はクリスマスムード一色である。11月下旬から急に冷え込んだため各地でまとまった雪となり、予報によるとこの寒さはしばらく続きそうである。今年はチューリッヒでも久しぶりの「ホワイトクリスマス」になるかもしれない。一面の雪景色でいやがうえにもクリスマスムードが高まり、プレゼントが詰まった大きな紙袋をいくつも持った買い物客や、クリスマスマーケットで冷えきった体を温めようと熱々のグリューワイン(スパイス入りホットワイン)を飲む人の姿もよく見かけるようになった。

 雪が降るとチーズフォンデュの売り上げも3倍に跳ね上がるそうである。マイナス気温になれば高タンパク、高カロリーなものが食べたくなるのは生理的にも当然。数人でワイワイと一つの鍋を囲むファンデュは日本で言えばまさに「寄せ鍋」の感覚で、家族・友人との団らんの楽しいひとときなのである。そこで今回はチーズフォンデュの本場グリュイエールをご紹介しよう。

(swissinfo.ch)

 エメンタールチーズに並んでスイスを代表するグリュイエールチーズは、その名の通りフランス語圏グリュイエール村周辺で作られている。この村は長さ200m足らずの石畳のメインストリートが一本あるだけのとても静かな小さい村だ。夕暮れ時は控え目なクリスマスイルミネーションに灯がともりロマンティックな雰囲気。グリュイエールという名はフランス語で鶴を意味するグリュ(Gruef)に由来しており、鶴はこの村のシンボルにもなっているそうだ。村から車で10分ほど走ったところには、ガラス越しにチーズ作りが見学できるところもある。

(swissinfo.ch)

 この村の観光目玉の一つは「ギーガーミュージアム」である。このミュージアムには映画「エイリアン」のデザインをしたことで有名なスイス人、ハンス・ルドルフ・ギーガー(Hans Rudolf Giger 1940~)の作品が展示されている。彼はエイリアンのデザイン以外にもヘヴィメタル系のロックアルバムやPCゲームのパッケージデザインを数多く手がけていることで有名だ。

 ミュージアム入り口には異様な形をしたメタルのオブジェが並ぶ。静かで保守的な村の一角にあるにもかかわらず、ここだけがまるで別世界のような雰囲気だ。館内は撮影禁止なので展示作品は右リンクを参考にしていただきたい。彼の作品から感じたテーマは「グロテスクとエロティシズム」「誕生と死」「魔術信仰」「破壊と暴力」といったところだろうか。人間の根源にある隠れた欲望や潜在意識をシュールに描き出した作品が多く、18歳未満立ち入り禁止のコーナーもある。実際に館内で気分が悪くなってしまう人もいるようなので、心配な人はミュージアムではなく向かいにあるギ-ガーバーでソフトにギーガーワールドを楽しむだけでもいいかもしれない。バーには彼の作品が多数展示されており、ここだけでも見応えは十分。

 平和で静かなグリュイエール村の極辛スパイス的存在ともいえるギーガーミュージアムは、機会があれば是非一度訪れて欲しいミュージアムの一つだが、経験上チーズフォンデュは是非“見学前”にご賞味を。ちなみに25年程前に東京港区にギーガーバーがオープンしたそうだが、5年後に閉店してしまい現在ではプラネタリウムになっているそうである。

森竹コットナウ由佳

プロフィール:森竹コットナウ由佳

2004年9月よりチューリッヒ州に在住。静岡市出身の元高校英語教師。スイス人の夫と黒猫と共にエグリザウで暮らしている。チューリッヒの言語学校で日本語教師として働くかたわら、自宅を本拠に日本語学校(JPU Zürich) を運営し個人指導にあたる。趣味は旅行、ガーデニング、温泉、フィットネス。好物は赤ワインと柿の種せんべいで、スイスに来てからは家庭菜園で野菜作りに精をだしている。長所は明朗快活で前向きな点。短所はうっかりものでミスが多いこと。現在の夢は北欧をキャンピングカーで周遊することである。

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