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スイスから日本へ 3月11日は祈りの日 

チャリティーバザーの会場入り口に置かれた日の丸の寄せ書き。

(swissinfo.ch)

3月11日。世界に大きな衝撃を与えたあの東日本大震災から1年が経ちました。この日、チューリヒでは被災地の復興を祈り、さまざまなイベントが催されました。

 「ネガティブ:ナッシング(negative:nothing)」をモットーに日本列島を歩いた一人のスイス人男性をご存知でしょうか。昨年8月1日に北海道の宗谷岬を出発したトーマス・コラーさんは、5カ月後の12月31日に鹿児島県の佐多岬に到達。2900キロというこの長い徒歩の旅は、今年の9月にドキュメンタリー映画として上映される予定です。

(swissinfo.ch)

 スイスで日本専門の旅行会社に勤めていたコラーさんは、震災後に仕事が激減してしまったそうです。日本に関するネガティブな報道が溢れ、多くの旅行客が日本行きをキャンセルしたことがその理由でした。こうした状況で「大好きな日本に恩返しをしたい!その時が来た!」という想いが生まれ、日本縦断を思いついたそうです。

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 「歩くことで外国人に日本の大きさを知らせたかった。あまり知られていない日本海側の美しい景色を届けたかった。そして、なによりもポジティブなメッセージを送りたかった」と言うコラーさんは、旅の様子をブログで配信。日本語、ドイツ語、英語の3カ国語で綴られたブログの記事はいつでも「ネガティブ:なし」で締めくくられています。旅を振り返ったコラーさんは「大変なことは何もありませんでした。たくさんの人に親切にしてもらい心にジーンとくることばかりでした。素晴らしい体験でした」と感想を述べてくれました。

(swissinfo.ch)

 そして先日の3月11日。コラーさんは日本に祈りを捧げながら今度はチューリヒの町を歩きました。チューリヒ中央駅を出発して第3回日本チャリティーバザーの会場になっているコミュニティーセンター「リースバッハ(GZ Riesbach)」までの約4.5キロの道のりです。当日は私も含め多くの賛同者が集まり、日本の国旗を先頭に歩きました。

 1時間ほどして目的地のコミュニティーセンターに到着。コラーさんは拍手と共に会場に迎え入れられ、その後ドキュメンタリー映画のトレーラーが紹介されました。チャリティーバザーの会場内は人ごみを掻き分けて歩くほどの大盛況。震災のポスター展のほか日本食の販売、スイス在住芸術家による作品の販売などさまざまな出店があり、舞台の上では和太鼓の演奏が上演されたりと、お祭りのような賑わいでした。一緒に行った娘は輪投げをし、その景品に初めて日本の水風船を手にしてとても嬉しそうでした。こんな小さな水風船でも日本とのつながりを感じられる貴重なものです。まだ3月11日の意味が分からなくても、こうして楽しかった思い出がいつか娘の中で「なにか」に変わればいいなと思います。

 そして、この日の夕方5時からはチューリヒ市内にある教会でチャリティーコンサートが開かれました。「すべての人の心に花を」をテーマにスイス在住の日本人音楽家が集いました。バザーの会場とは打って変わって静寂に包まれた会場で、観客のだれもが震災の犠牲者に黙祷を捧げ日本の復興を祈ったことでしょう。震災からの1年間、スイスに住む多くの日本人がチャリティー活動を行ったり、日本に縁の深いスイス人がさまざまな活動をしてきました。これらの人たちの祈りが少しでも多く日本に届くことを願ってやみません。

中村クネヒト友紀

プロフィール:中村クネヒト友紀

2007年にスイスに移住。現在ドイツ人の夫と2歳の長女と共にチューリヒ州に暮らす。職業、翻訳者。趣味は染織、キャンプ、山歩き。近頃は子どもを通じてスイス人と知り合う機会が増えて嬉しいものの、スイスドイツ語には悪戦苦闘中。

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