バイオ燃料の製造禁止を要求

鍋の代わりにタンクに入るトウモロコシ。ジグレール氏は飢えの助長を警告 Keystone

国連人権委員会で「食糧に対する権利」の特別報告者を務めるジャン・ジグレール氏が、向こう5年間のバイオ燃料製造禁止を求めた。

このコンテンツは 2007/10/16 14:06

50リットルの自動車ガソリンタンクをバイオ燃料で満タンにするには200キログラムのトウモロコシが必要だ。この量で1人の人間が1年間生き延びられる、とジグレール氏は言う。

飢えを防ぐ

10月11日、ジグレール氏は16日の「世界食糧デー」に向けてまとめた報告を発表し、バイオ燃料の原料には人間の口に入る作物を使わず、食料にならない植物や生ゴミを利用すべきだと訴えた。「上昇する穀物価格、そしてそれによって増加する飢えを防ぐにはこの方法しかありません」

小麦粉などの基本的食料が1%上昇するたびに、世界では新たに1600万人が栄養不足になる。現在、すでに栄養失調を患っている人は世界中で8億5400万人を数える。それに毎年1200万人が加わり、さらにその中から毎年およそ3600万人が死亡に至る、とジグレール氏は計算する。

また、ブラジルではサトウキビ畑が増加し、種の多様性を脅かしているという。普通なら7種類から10種類の植物が茂るところに、今ではサトウキビだけが育っているという状態だ。

飢饉難民

ジグレール氏はまた、飢饉難民に関する世界的な条約も提案した。国際連合 ( UN ) 人権委員会で1951年の難民条約を改定するなどして、少なくとも暫定的な難民受け入れの原則を策定したいとしている。

「地中海で起こっている悲劇は食い止めなければなりません。ヨーロッパは軍事の力のみでこの問題を解決しようとしていますが、飢饉難民は経済難民ではないのです。彼らは命を懸けているのです」

飢饉難民の庇護権を導入することで、ジグレール氏はヨーロッパのアフリカ政策を根底から覆そうとしている。先進国に受け入れが義務づけられれば、飢饉難民の減少にはもっと関心が注がれるだろう。そうすれば、アフリカの農業を破壊させる輸出補助金やヨーロッパのダンピング政策を廃止できる可能性も高くなる。そして、開発援助金も増加するだろうと、ジグレール氏は期待する。

swissinfo、外電

ジャン・ジグレール

1934年生まれ。ジュネーブ大学とパリのソルボンヌ大学の元教授。専門は社会学と経済学。

1967年から1983年までと1987年から1999年まで、社会民主党 ( SP/PS ) の国民議会議員を務めた。

スイスの銀行守秘義務を繰り返し非難したことでスイス国内外で有名になった。

2000年から国際連合 ( UN ) 人権委員会「食糧にたいする権利」の特別報告者を務める。

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