ジュネーブ市は2020年から、公共施設でのイベントや物品販売所で、ストローなど使い捨てプラスチックの使用を禁止する。欧州連合(EU)も2021年までに一部プラスチック製品を禁止することが決まっているが、それに先行した形だ。
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ジュネーブ市が定めた新しい法律は、キオスク(小型売店)、テラス、自動販売機、アイスクリーム販売機のほか、公共施設で開催される市承認のイベントに適用される。対象はプラスチック製ストロー、ナイフ・フォーク類、カップ、その他の使い捨て容器などで、スイスでは一般的にリサイクルが難しいものだ。
>>スイスのリサイクル事情
ジュネーブ市議会議員のギヨーム・バラゾーネ氏(キリスト教民主党)は23日、地元紙トリビューン・ド・ジュネーブ外部リンクに対し、この措置は「私たちの生態系の保護」が目的だと説明。ジュネーブ地域一帯に広がるレマン湖は、高レベルのプラスチック汚染が進んでいると述べた。
同氏は「管理者が(新しい規則に)きちんと従ってくれることを願う」と話す。規則に違反すると罰金が科されるだけでなく、公共施設での事業許可を取り消される可能性もある。
EU欧州議会は先月27日、使い捨てプラスチック食器などを禁止する規則案を正式承認。2021年までに加盟国で法制化されることになった。EU非加盟国のスイスは昨年6月、国としてプラスチック製品の禁止はせず、業界の裁量にゆだねると発表した。
ジュネーブ州は先月、レジ袋の無料配布を禁止した。
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