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ロシュ、新エイズ治療薬開発

ロシュ(本社バーゼル)が新しいエイズ治療薬T20を開発した。フランツ・フメル・ロシュ会長は、T20が通常治療に好反応を示さなかった患者のための最終兵器となるとの期待を語った。

ロシュとTrimeris Inc. (米)が共同開発したT20は、エイズウィルスが細胞と結合するのを抑制する新しいタイプのエイズ治療薬で、他のエイズ治療薬が錠剤のものが多いのに反し注射で摂取する。エイズウィルスが細胞と結合するのを防止するという新しいプローチは、常に変化するウィルスとの戦いに意義深い進歩を遂げたことを意味するとロシュ側いう。

ウィリアム・バーンズ・ロシュ薬品総部長によると、T20は臨床試験大3段階を終え、来年中にまず米国と欧州で認可を受けて2003年には販売開始に持ち込みたい意向を語った。

T20開発に関して、かねてから通常治療が効かなかった患者らの臨床参加という形での薬品へのアクセスを主張してきたエイズ患者および支援者らは、ロシュとTrimerisが患者らの要望に適切に答えていないと非難した。

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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