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上海万博 都会からハイジの花畑へ

(admin.ch)

スイスを一言で語るなら、「ハイテクな都会と野生の花が咲き乱れる草原の隣接だ」という。この2つの要素の共存をコンパクトに具現したスイス館が上海万博で披露される。

また、「より良い都市、より良い生活」をテーマにする上海万博 は、各国のパビリオンだけではなく、優れた環境対策などを実践した世界の都市を招待し「ベストシティ実践区」も創設。ジュネーブ、チューリヒ、バーゼル3市は共同でここに、水をテーマに第2のパビリオンを建設する。この性格の異なる2つのスイス館が8月31日、ジュネーブで紹介された。

スキーリフトで屋上の花畑へ

 「スイスは、都会と自然が隣接している特別な国。どの都市からも数十分で自然のただ中に行ける。この特殊な環境を象徴的に表したかった。また、都会では、ハイレベルな工業技術が追求されている国だ」
 と、スイスの文化を国外にアピールする政府機関「プレゼンス・スイス ( Presence Switzerland ) 」のマヌエル・サルフリ氏はスイス館のコンセプトを説明した。

 スイスには、チョコレートや時計産業だけではなく、世界の先端を行く優れた工業技術がある。住居の光熱費を従来の半分以下に抑える省エネ建築用スタンダード「ミネルギー」、水や空気を純化する高い技術、都市生活での移動を保障する「スイス連邦鉄道 ( SBB/CFF ) 」の発達した鉄道網、優れた建築材料開発など、スイスが実践してきた「より良い都会生活」を目指した50のサクセス・ストーリーが3Dの写真でスイス館の来館者に披露される。

 来館者はその後、スキーリフトに乗り、円筒のシリンダーの中を音楽を聴きながら20メートル上昇し、屋上の「アルプスのお花畑」を思わせる草原に到着。花の匂いに囲まれ4分間スイスの自然を味わうという仕組みだ。

 このリフトのほかに目を引くのが、スイス館を取り巻く「カーテン」だ。アルミの金属ワイヤーがすだれのように縦に連なった金属カーテンは、壁の代わりに周囲を囲む。内部が透けて見える透明感のあるハイテクなデザインだが、さらにこのワイヤーには、太陽電池と電球を含む赤い円形のプレートが1万1000個取り付けてある。日中は充電しながらプレートが太陽光をきらきらと反射し、夜には電球が星のように光る。
「こうした豪華なプレゼンテーションを6カ月間も行えば、従来なら電気代がかさむが、太陽電池だけでまかなえることを示したかった」
 とサルフリ氏。

 設計は、バーゼルの若い建築家コンビの設計事務所「ブフナー&ブリュンドラー ( Buchner& Bründler ) 」だ。100近いプロジェクトの中から選ばれた。
「1国をわずかな空間で表現するのは難しいことだ。しかしこのスイス館は、スイスの特徴である都会と自然の共存をうまく具現化し、万博のサブテーマである『都会と田舎の相互関係』にも呼応している」
 と連邦外務省( EDA/DFAE )の事務局長、ロベルト・バルザレッティ氏も高く評価する。

水のエキスパート

 バルザレッティ氏はさらに、
「スイスには、石炭や石油などの資源はないが唯一豊富にあるのが水。水はエネルギー源でもあり、決して無駄にはできない。従って、飲料水としてのレマン湖、チューリヒ湖、ライン川などの水の浄水技術が進み、現在でも世界に誇れるものを持っている」
 と言う。

 排水の再利用、汚染された水源の再生技術に関し長い経験を持つジュネーブ、チューリヒ、バーゼルの3都市は、その経験を世界に披露するため、万博参加に手を挙げた。万博の特別企画「ベストシティ実践区」に招待された世界の50都市のパビリオン中でも3つ都市合同は1例だけ。また大阪市とパリのパビリオンに隣接し、立地条件も良いという。

 「スイスが水のテーマとその技術を掲げることは、世界の中で政治的にも経済的にもインパクトがある。また、中国にとっても水の浄化技術は、非常に役に立つはずだ」
 とバルザレッティ氏は続ける。

 中国とスイスの経済関係はますます活発になっており、上海万博の開催される2010年は2国間の外交が成立してちょうど60年目にあたる。

里信邦子 ( さとのぶ くにこ ) 、swissinfo.ch

上海万博

2010年5月1日から10月31日まで、中国の上海市で開催。

192カ国と49の国際機関が参加。

「より良い都市、より良い生活」がテーマ。

全期間で7000万人の訪問者、うち5%が外国人と見込んでいる。

1日40万人の訪問者予定。安全対策にも十分注意を払っているという。

上海市は万博終了後58のベストパビリオンを保存する予定。また、文化商業センター地域を構想しており、そこにこうしたパビリオンを移転させる計画もある。

一方、優れた環境対策や都市計画を実践した都市を招待する「ベストシティ実践区」には、世界から50の都市が参加。スイスはジュネーブ、チューリヒ、バーゼル3市が共同でパビリオンを建設し、水をテーマに展示を行う予定。

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