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中国大使がスイスのマスコミを批判

今年4月、他国の大使とともにスイス発祥の地リュトリ ( Rütli ) を訪れた董津义中国大使 Keystone

「スイスのマスコミは現地の実情を知らない。そのため、報道の中でわが国の間違ったイメージが作り上げられている。中国はオリンピックに際して多くの努力を行ってきた」

スイスの新聞「ゾンターク ( Sonntag ) 」のインタビューでこのように批判したのは、スイスの首都ベルンに駐在する董津义 ( ドン・ジンイ ) 中国大使だ。
「中国はスタジアムやインフラを拡張し、環境保護にもより力を入れている」

中国には中国の民主主義がある

 董大使は、中国に対して批判的な記事を書いたジャーナリストにも査証を発行していると話す。
「建設的で善意が感じられる批判は歓迎するし、そのような批判に対しては不安も何もない。しかし、マスコミが報道をある特定の意図に利用し、事実を曲げるようなことがあれば、それを許すわけにはいかない」

 そして、
「中国にとっては国民の生活権を保障することが第一。スイスはこのことを理解するべき。どのような形の民主主義がどの国に適しているかという違いはある。5匹の羊の世話をするのと500匹の羊の世話をするのとではやはり異なるはず」 
 と続ける。

 今年10月にはダライ・ラマ法王がスイスを訪れる予定だ。それについて董大使は、
「スイスがダライ・ラマの分離主義的な活動に対する基盤を与えないよう、強く望む」
 と語った。

swissinfo、外電

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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