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外国から「違法」侵入する動植物

アライグマは中央ヨーロッパの自然にとって歓迎されない動物の一種。 World Wide Raccoon Web

スイス国外から密かに侵入する動植物は、スイス独特の自然を破壊する。このほどベルンで開催された国際会議ネオビオタで専門家が警告した。

このコンテンツは 2004/09/28 16:07

外来動植物は、多種にわたる種の保存にとって脅威であるばかりではなく、人の健康や経済にも影響を与えるという。ネオビオタ会議は外来動植物に関する問題を取り上げる生物学者、環境専門家などが中心に参加する国際会議で、今年で開催3回目となる。

ベルン大学のヴォルフガング・ネントヴィク教授は、「外来動植物は従来の自然に影響を与えるばかりではなく、人の健康にも悪影響をもたらす。外来植物を買っても、庭に植え替えることは避けるなど、外来動植物のもたらす問題に対処する方法を知る必要がある」と訴える。たとえば外来植物が、スイスに既存する植物の「天敵」となり、外来植物のみがはびこる可能性もあるからだ。

人の健康にも悪影響

自然の摂理による生存競争ばかりではなく、北米からチチーノ地方にもたらされ問題になっているアンブロシア(ラテン名 アンブロシア・アルテミシイフォリア)は、アレルギー体質の人にとっては特に迷惑千番な植物だ。カフカス山脈から200年程前に欧州の植物園にもたらされ、民家の庭先でも見られるようになったオオハナウド(ラテン名 ヘラクェウム・マンゲガチアヌム)に触ると肌がかぶれるため、スイスでは問題となっている。

グローバル化の進む中、ものの行き来が増大したことが外来動植物の侵入を助長した。ジュネーブ空港ではマラリアを運ぶ蚊が問題となった。繁殖までには至らないのが幸いだ。中部ヨーロッパで問題になっているのは、北米から来たアライグマとアジア地域が生息地のムジナ。こうした哺乳類が繁殖した地域では鳥の生息に影響が見られるという。

緊急に対策を立てる必要がある

カスピ海からヨーロッパの海に運ばれてきたカラス貝の一種のゼブラ・カラス貝は、外敵もなく繁殖しすぎ、水道管やフィルターが詰まる原因となっている。たとえば、カラス貝により使えなくなった設備を取り替える費用や外来植物を退治する費用もかかる。

「ヨーロッパ諸国は、オーストラリアや米国を見習い、動植物の入国管理を厳しくする条例を作るべきだ。国民の啓蒙も大切。外来植物が繁殖してしまえば、すでに遅い。」と前出ヴォルフガング・ネントヴィク教授は訴えている。

スイス放送協会 スコット・カッパー (佐藤夕美 (さとうゆうみ)意訳)

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