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外国人労働者の仕送り、途上国の経済を下支え:世銀

スイスで働く外国人が祖国の家族に仕送る金額は80億ドル以上にものぼる。 Keystone

世界銀行は2001年の外国人労働者による途上国への仕送りが723億ドル(約7兆円)になったとの推計を明らかにした。このうち、スイスに住む外国人労働者の送金は80億ドル(約8,700億円)以上にのぼり、世界で5番目に高い。世界一は米国。

海外で働く労働者の仕送りが途上国の経済を支え、貧困に歯止めをかけていると世銀は分析している。

スイスでは現在、約147万人の外国人が登録しており(全人口の約20%)、そのうち80万人が就労している。スイスの外国人労働者の数は実際には、イタリアや旧ユーゴスラビアなどの近隣諸国が占め、アジアやアフリカなどの途上国を大幅に抜いている。

経済援助にも影響か?

 世銀は外国人労働者からの仕送りが今後も増えると予測。先進国の対途上国経済協力が無償援助から融資に移っているなか、途上国はこうした海外からの仕送りを有効利用するよう求められている。外務省付属機関である開発協力庁によると、スイスは毎年、途上国の開発援助に15億スイスフラン(約1287億円)を拠出している。


スイス国際放送 ファイアル・ミルツァ (安達聡子 (あだちさとこ) 意訳)

スイスに住む外国人労働者の仕送り総額は約8700億円で世界で5番目に高い。

スイスには約80万人の就労ビザを持つ外国人労働者がいる。

スイスは毎年、途上国の開発援助に約1287億円を拠出している。

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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