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心のケア、スイスで広がる

昔は精神科医にかかるのはタブー視されていたが、今や心の健康は誰にも身近な問題だ。 swissinfo.ch

スイスで20人に1人は精神科病院で治療を受けていることが、スイス国立保健研究所の調査で明らかになった。これまでで過去最高の水準。

このコンテンツは 2004/09/07 22:14

特に、女性は男性のおよそ2倍と、精神科で治療を受ける割合が高い。専門家は、女性の方が男性よりも心の内をさらけ出し、精神的な支援を求めることに抵抗感が少ないため、と説明している。

今回の調査は精神科医による治療の数を集計したもの。臨床心理士によるカウンセリングを入れると、心の病で処置を受けている人は実際にはもっと多い、と専門家は見ている。

心の悩み

スイス国立保健研究所の調査によると、スイスでは2002年の時点で国民の4.5%に相当する約27万人が精神科に通院、もしくは入院していることがわかった。また、治療を受けた女性の数は男性の2倍となっている。

同研究所のペーター・マイヤー所長は、女性の数が多いのは、男性よりも自分の弱さを隠さず、心のケアを求めているためと指摘する。一方、男性の場合は「治療よりも、薬物やお酒、暴力に心のはけ口を求める傾向がある」と同所長は話す。

さらに、心の病を認めたがらず、精神科に入院せざるを得ない状況まで症状を悪化させているのは高齢者に多いということもわかった。「高齢者の場合、精神科医にかかるのはよくないという固定観念が強く、初期の段階では専門家の助けを拒否するケースが多い」とマイヤー所長は説明する。

また、今回の調査の結果は、心に悩みを抱える現代人のほんの一部を明らかにしたにすぎない、と専門家は見ている。

スイス精神医学・心理療法協会のハンス・クルト会長は「家族や友人の死を迎えた後など、心に悩みを抱えるのは当たり前。精神科医に行かなくても、カウンセラーにかかる人は多い」と話している。


スイス国際放送 安達聡子(あだちさとこ)意訳

補足情報

スイスでは、精神科医による精神療法は健康保険が適用される。

精神科での治療費は2002年で3億5400万フラン(約305億円)と、97年からの6年間で15%上昇した。

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