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赤十字国際委員会、中東援助拡大を発表

赤十字の車輌を見張る武装イスラエル兵士、ベツレヘムで4月 swissinfo.ch

赤十字国際委員会(ジュネーブ)は、イスラエル軍事侵攻で居住区を破壊されたパレスチナ民間人および自爆テロで多くの民間人犠牲者を出しているイスラエルへの緊急援助拡大計画を発表、中東での活動予算額の倍増を発表した。

このコンテンツは 2002/05/28 09:55

赤十字国際委員会(ICRC)のウェルナー・カスパル中東北アフリカオペレーション部長は27日、ジュネーブのICRC本部で行われた記者会見で、イスラエルおよびパレスチナ自治区・占領区域での人道援助活動拡大に伴い予算を当初の3500万スイスフランから7900万スイスフランに倍増したと発表した。予算の増額分は寄付に依存するが、現在のところ当初の3500万スイスフランの30%ほどしか集まっておらず、新たに設定された7900万スイスフランにはあと6800万スイスフランが必要だ。

ICRCがイスラエルおよびパレスチナで計画している人道援助拡大計画は、以下の通り。まず、活動拡大のため、現地で活動にあたるICRC外国人職員を現行の50人から100人に、現地人職員を110人から170人に増員する。ヨルダン川西岸への食料援助を現行の10、000世帯分から30、000世帯に増やし、西岸9都市の最も被害の大きかった20、000世帯を対象とした援助を拡大する。また、パレスチナ赤新月社の緊急医療サービスへの支援を強化するとともに、イスラエルの人道機関Magen David Adom(赤いダビデの星)に輸血用血液20、000本を送る。ICRCでは、新たな援助活動拡大は国際人道法、特に戦時および軍事占領地での民間人の保護を定めたジュネーブ第4条約の履行を保証するためのものとしている。

ICRCは、イスラエルの軍事侵攻、長期にわたる封鎖と戒厳令、公的施設および私有財産の破壊はパレスチナ社会の破壊をもたらしたとしている。「西岸各地では地域経済が破壊され民間人が大きな被害を受けている。そのため、現行の援助プログラムでは人々のニーズに答えられなくなってしまった。」とカスパル中東北アフリカオペレーション部長は言う。西岸の村落部に住む住民達は、日常生活の最低限の食料品が手に入らなくなっている。戒厳令のため大きな町に食料品を買い出しに行くこともできない。これらの人々への緊急援助として、ICRCは200の村落に食料12、000トンを配付する計画だ。また、都市部では在庫食料が残っているものの、120、000人のパレスチナ民間人達には高すぎてとても購入できないため、新たな援助拡大計画の実施に踏み切ったと、カスパル部長は言う。これらの援助物資はヨルダンの首都アンマンの倉庫に保管されており、現在、毎日5台のトラックで国境を超えてパレスチナに援助物資を運んでいる。

カスパル部長によると、イスラエルの官および軍当局はICRCの活動履行を保証するとしているが、「状況は変わる。これまでも、これからも約束ははかないものだ。が、過去1、2ヵ月の経験が示す通り、最悪の情勢下でも我々は何とかやってきた。」という。さらに、拡大された中東援助は来年も維持されるものではないと、カスパル氏は言う。「ICRCはこの拡大援助を持続できない。我々の援助はやがて縮小される。そこから先は、イスラエルとパレスチナの当事者達、そして他の国際機関の責任だ。我々の援助は緊急対応策だが、できるだけ早く他の機構が後を引き継いでくれることを期待する。」とカスパル氏は語ったが、難民キャンプの巡回、病院支援、住居を失った民間人の援助など既存の援助は続けると述べた。

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