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ギネスに挑戦、世界最大のミューズリー

チューリッヒで29日、世界最大のビルヘルミューズリー作りに挑戦、ギネス入りを果たした。ミューズリー400kg、牛乳425リットル、オレンジジュース20リットル、レモンジュース20リットル、ストロベリーヨーグルト80kg、刻んだリンゴ200kg、バナナ50kg、イチゴ75kgが混ぜ合わされ、史上最も大量のミューズリーが作られた。

ビルヘルミューズリーは、19世紀チューリッヒの内科医マクシミリアン=オスカー・ビルヘル=ベンナーが開発したシリアルだ。ビルヘル=ベンナー医師は、貧富の差なく多くの患者の栄養のバランスが極度に悪いことから、健康食品の開発に着手した。1867年アールガウ州の弁護士の家庭に生まれたビルヘル=ベンナーはチューリッヒで医学部を卒業、アウザーシールの労働者階級地域で開業して間もなく、患者のほとんどが栄養障害に陥っていることに気付いた。そして、彼等の栄養状態改善にはシリアル(穀物)、果物、野菜をベースにした既製品の食品開発が必要だと確信した。彼は自分のレシピに「Apfeldistspeise」(ダイエタリーりんご食品)と名付けた。アルベルト・ウィルツ著のミューズリー本では、ベンナーの友人達の証言としてベンナーは山小屋に滞在中レシピを思い付いたとあるが、他の研究者達はミューズリーのオリジンはパキスタンのヒマラヤ地方にあるという。

開発当初、ミューズリーの評判は悪かった。1900年、ミューズリーのコンセプトを発表したベンナー医師は、チューリッヒの医療関係者達から公式に酷評された。当時、健康に最も必要なものは、十分な量の肉と牛乳の摂取だと信じられていた。が、酷評をものともせずベンナー医師は自分の治療院の入院患者にミューズリーを与え、運動を奨励した。

今日、ミューズリーは朝食に用いられる事が多い。市場には多種多様のミューズリーが出回っている。ベンナー医師が開発した頃のミューズリーの味は、現代のものとくらべると、かなり酸っぱかったそうだ。今のミューズリーの口当たりがよいのは、砂糖が加えられているからで、健康食品ミューズリーにカロリーという爆弾が仕掛けられていると言えよう。

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