スイス、口蹄疫でEUから家畜の禁輸決定
英国に続きフランスでも口蹄疫に感染した牛が発見されたことを受け、スイスはEU(欧州連合)からの家畜の全面輸入禁止を決定した。が、肉製品の禁輸は見送った。
連邦獣医畜産局および各州畜産事務局は13日、口蹄疫のスイス侵入を防ぐためEUの偶蹄動物(二つにひづめが割れている動物)に対しスイス国境を封鎖することを決定した。連邦獣医畜産局のハインツ・ミュラー報道官は、スイスの家畜への口蹄疫感染を防ぐためには病原との接触を根絶する手段を取る必要があると述べた。過去1年間にスイスがEUから輸入した羊とヤギは182頭。
一方、肉製品の禁輸には踏み切らなかったことについてミュラー報道官は、フランスは口蹄疫ウィルス拡散予防に全力を尽しているため、肉製品の安全性は信頼してよいと判断したと述べた。が、スイス農協は政府に対しEUからの肉製品と乳製品の全面禁輸を要請している。
仏農業省は、フランス北西部の村La Baroche-Gondouin近郊の農場の家畜114頭が口蹄疫に感染していたと発表した。農場主によると、2月に英国から羊2万頭を輸入し口蹄疫の検査をしたところ、約半数が感染していることが分かったという。これらの羊は仏全土約20の農場に送られたため、ウィルスを拡散したおそれがある。
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