
アムヘルト大統領、岸田首相と会談 FTA改定を改めて要望

訪日中のヴィオラ・アムヘルト大統領兼国防相は7日、官邸で岸田文雄首相と会談し、日本・スイス間の自由貿易協定(FTA)改定というスイスの要望を改めて表明した。
日本外務省外部リンクによると、首相は冒頭で「欧州・大西洋とインド太平洋の安全保障は不可分」であり、「法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化に向けて価値や原則を共有する」重要なパートナーであるスイスとの連携を強化したいと述べた。
スイス国防省は記者発表外部リンクで「2国の貿易関係は良好だが、物品貿易には活力が欠けている」と述べた。日本はスイスにとってアジアで3番目に重要な貿易相手国だ。アムヘルト氏は上川陽子外相外部リンク、岸田首相と相次ぎ会談し、2009年に結んだFTAの改定やエネルギーと持続可能性の見通しについて議論した。
首脳会談では2025年の大阪万博についても話し合った。国防省によると、スイス館は生命科学や環境保護、人工知能(AI)に焦点を当てる予定だ。
国際情勢については世界の安全保障体制を集中的に議論した。アムヘルト氏はニトヴァルデン州ビュルゲンシュトックで6月に開かれたウクライナ平和サミットへの日本の関与に感謝の意を表した。
南北朝鮮の状況についても議論した。スイスは1953年以来、停戦協定を監視する中立国監視委員会(NNSC)の加盟国である。
今年は日本・スイスの国交樹立160周年に当たる。アムヘルト氏は7日、木原稔防衛相とも会談する。8日には天皇陛下による歓迎会が予定されている。
英語からの翻訳・追記:ムートゥ朋子
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