3年ぶりの中国―スイス直行便が運休 予約不足で
スイスのジュネーブ空港で、26日と2月2日に予定されていた中国からの直行便が乗客不足により運休した。運航する中国国際航空は今週からフライトの再開を予定していた。
仏語圏のスイス公共放送(RTS)が報じた。今月8日、中国は3年間に及ぶ新型コロナウイルス対策の厳しい規制を解除し、国境を再開した。中国国際航空によると、北京―ジュネーブ間のフライトを再開できるだけの十分な予約が入らなかった。
次回の便は来月9日の予定。同航空会社は、現在の予約状況では予定通り運航できそうだとした。
スイス・インターナショナル・エアラインズ(SWISS)では、スイス―中国間のフライトの再開は未定だ。
RTSは、スイスに中国人観光客が戻るかどうかは複数の要因が絡むとした。現時点では、中国人は国内旅行か、より安い他のアジア諸国への旅行を優先している。また現在は旧正月のため、家族と過ごす人が多いという。
RTSはもう1つの要因として、パスポートやビザの取得を挙げた。中国はパンデミック時にパスポートの発行を停止しており、更新や新規発行業務がまだ完全に再開していないためだ。
ビザに関しては、中国政府は現在、就労ビザのみ発行しており、観光ビザや就学ビザは出していない。連邦移民事務局(SEM)によると、スイスでは中国人観光客へのビザ発給に制限はない。ただスイス政府観光局は、パンデミック時に人員が大幅に削減され、現在事務局員の再構築が必要なため、対応が遅れているとした。
英語からの翻訳:シュミット一恵
JTI基準に準拠
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。