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国に自由を奪われた子供たち スイス政府が謝罪

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スイスで1970年代まで、国の児童養護制度により貧しい家などの子供たちが家族から引き離され、引き取られた先の農場や養護施設で過酷な労働を強いられたり、性的虐待を受けたりしていた問題で、5年前の2013年4月11日、シモネッタ・ソマルーガ司法警察相が被害者に対し、公式に謝罪した。

 ソマルーガ司法警察相はこの日、首都ベルンで開かれた記念行事に集まった大勢の被害者に「あなた方には何の責任もありません。過去に『奉公に出された子供たち』や、その他の福祉に名を借りた強制措置の被害者の方々に対し、私たちがこれまで拒否してきた行動を起こすべき時です。苦しみをこうむった皆さんに対し、連邦政府を代表して心から謝罪します」と謝罪した。

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 スイスでは70年代まで、貧しい農村部や家庭環境が劣悪であるなどの理由で、子供たちが行政に強制的に「保護」され、養護施設や里親の下に送られた。しかし、引き取られた先の農場や施設で過酷な労働を強いられたり、性的虐待を受けたりしていた。これらの子供たちはドイツ語で「Verdingkinder(奉公に出された子供たち)」と呼ばれた。

 このほかにも、「落ち着きがない」「反抗的」「扱いが難しい」などの理由で精神病患者施設などに隔離された若い男女もいた。一部の女性は強制的に避妊手術を受けさせられ、未婚の母親は子供を養子に出すよう強制されたという。

 これらの制度は欧州人権条約批准後の81年、ようやく廃止された。21世紀に入り、メディアで大々的に取り上げられるようになり、国会議員や国民がさまざまな発議を立ち上げた。

 2010年、エヴェリン・ヴィドマー・シュルンフ司法警察相(当時)が被害者に初めて公式に謝罪。ただこのときは被害者のうち、主に裁判所の執行命令なしで「行政の保護措置」を受けた人たちに向けられたものだった。

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