The Swiss voice in the world since 1935

イーロン・マスクの祖先、スイスのエメンタール出身と判明

Elon Musk
イーロン・マスクの母方の家系は、スイス・エメンタール地方にある農村出身 Keystone / Patrick Pleul

米テスラ最高経営責任者(CEO)で世界一の富豪とされるイーロン・マスクの祖先は、スイス中央部にある小さな農村出身だ。郷土史家らが家系図専門サイトと地元の公文書館を利用し、祖先の出身地を特定した。ルーツであるホールドマン姓は現在もエメンタール地方に残る。

ベルン州のエメンタール地方は、緑の牧草地や農家、独特の穴あきチーズなど、スイスを象徴するイメージに溢れている。独語圏日刊紙ターゲスアンツァイガー日曜版は1日、イーロン・マスクの祖先がこの地方の出身であるとの調査結果を報じた外部リンク

イーロン・マスクの母メイ・マスクは、1948年4月19日にカナダでメイ・ホールドマンとして生まれた。メイ・マスクは自伝の中で、父方の一族は早ければ1727年にはスイスから米フィラデルフィアに移住してきたと語っている。しかし、スイスのどの地方の出身なのかは明らかになっていなかった。

調査グループは家系図専門サイトを利用し、イーロン・マスクの曽祖父ジョン・イーロン・マスクが生まれる11世代前まで家系を遡ることに成功した。11世代前となるバルトロメウス・ハルディマンは1544年、エメンタール州ジークナウで生まれた。バルトロメウスの息子アンドレアス・ハルディマンは1572年に、その孫のペーター・ハルディマンは1593年8月19日に生まれている。教会の記録を基にした地元の公文書館がこれを検証した。

調査によると、ハルディマン一族は1719年に米国へ移住。そこで一族はホールドマンと改姓し、ペンシルベニア州に定住したという。

郷土史家のハンス・ミンダーは、「イーロン・マスクのルーツがジークナウとエッギヴィールであることは明らか。この名字は当時、エメンタール地方以外では見られなかったからだ」と語っている。

(英語からの翻訳・大野瑠衣子)

最も読まれた記事
在外スイス人

世界の読者と意見交換

ニュース

バーゼルの路面電車

おすすめの記事

バーゼルで「カラオケ路面電車」走行 欧州歌合戦に合わせ

このコンテンツが公開されたのは、 5月11~17日の欧州国別対抗の音楽祭「ユーロヴィジョン・ソング・コンテスト(ESC)」開催中、バーゼルでは「カラオケ・トラム(路面電車)」が運行する。ビンテージ車両で90分間かけて街を走る間、乗客は無料で歌い踊ることができる。

もっと読む バーゼルで「カラオケ路面電車」走行 欧州歌合戦に合わせ
大阪・関西万博

おすすめの記事

スイス外相、大阪・関西万博で結束と対話をアピール

このコンテンツが公開されたのは、 日本を公式訪問中のスイスのイグナツィオ・カシス外相は22日、2025年大阪・関西万博のスイス・ナショナルデーのオープニングセレモニーに出席し、結束と対話を呼びかけた。

もっと読む スイス外相、大阪・関西万博で結束と対話をアピール
クラウス・シュワブ氏

おすすめの記事

WEFのクラウス・シュワブ会長が辞任

このコンテンツが公開されたのは、 世界経済フォーラム(WEF)は21日、創設者で会長のクラウス・シュワブ氏が同日付で辞任したと発表した。

もっと読む WEFのクラウス・シュワブ会長が辞任
コーデリア・ベール

おすすめの記事

TIME誌、スイス人弁護士を「最も影響力のある100人」に選出

このコンテンツが公開されたのは、 米誌タイムズの「2025年最も影響力のある100人」に、弁護士コーデリア・ベール氏がスイス人女性では唯一ランクインした。ベール氏は気候訴訟で異例の勝訴判決を勝ち取った人物だ。

もっと読む TIME誌、スイス人弁護士を「最も影響力のある100人」に選出
卵の棚

おすすめの記事

ミグロ、スイス初の年中無休スーパーを開店へ

このコンテンツが公開されたのは、 スイス小売大手のミグロ(Migros)は14日、アッペンツェル・アウサーローデン準州ヘリザウにある1店舗を年中無休化すると発表した。

もっと読む ミグロ、スイス初の年中無休スーパーを開店へ

swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。

他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部