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スイスコム子会社の脱税

2009年から黒字を計上しているファストウェブ。再び赤字転落か? Keystone

2007年にイタリアのファストウェブ社を買収したスイスコムは、当時から子会社には税金に関して問題があったことを知っていたという。

このコンテンツは 2010/02/26 10:29

しかし、創立者、現在の社長を含む同社の多数の従業員や政治家に指名手配が出され、資金洗浄された金額が20億ユーロ ( 約2400億円 ) に上るということまでは予想していなかったと認めた。

巨額な脱税事件へ発展

1988年まで国営だった「スイスコム( Swisscom)」は、15年間にわたる多くの買収活動の中で、繰り返し損失を出している。インド、ハンガリー、マレーシア、ドイツへの進出も失敗に終わった。1999年のドイツの「デビテル ( Debitel )」 の買収は、1年後に33億フラン ( 約2700億円 ) の損失を計上した。

「ファストウェブ( Fastweb )」の買収は当初、順調だとみられていた。また数日前にスイスコムは、同子会社の2009年の売上は18億ユーロ ( 約1500億円 ) 、前年比8.5%増で、今年も好業績が期待されると発表している。

しかし、2月23日、ファストウェブはイタリアテレコムの子会社「スパークル・テレコム ( Sparkle Telecom ) 」とともに、巨額な脱税およびマネーロンダリングの容疑で同社の従業員を含む56人が指名手配となった。そのほか、ジュネーブ州やティチーノ州にある複数の銀行、信託会社の家宅捜査も行われている。容疑者の中には、2007年にスイスコムに会社を売却したファストウェブの創立者、現在の最高経営責任者 ( CEO ) 、イタリアの政治家で、以前イタリアの選挙での違法行為にかかわった人物なども含まれている。

2003年と2007年に行われたとみられている違法行為は手の込んだもので、携帯電話の国際通話の仮想の売買を通し総額およそ20億ユーロ ( 約2400億円 ) をマネーロンダリングした疑いがある。イタリアのマフィア、エンドランゲタ ( Ndranghta ) と私書箱を経由したイタリア国内外の取引で、3億6000万ユーロ ( 約430億円 ) の脱税があったという。

緊急の事情解明へ

スイスコムは24日、文書でファストウェブを買収した2007年時点で、2003年と2006年にあった脱税について知っていたと認めた。その際、脱税容疑に対して同社が異議申し立てをし、付加価値税の返却を申し入れているという会計事務所の報告を信じたという。買収価格は、イタリア政府が税金返却を行わなかったことを想定に設定された。この発表によれば、スイスコムは付加価値税の件は知っていたが、マネーロンダリングについては知らなかったことになる。スイスコムは、緊急に事情を解明し、担当当局との協力を惜しまないと発表した。

一方、ファストウェブは23日夜、2007年初めから、売上の約1%を占めていた国際通話業務は行っていないことと、外部の監査を入れ違法行為はなかったと発表した。

swissinfo.ch、外電

ファストウェブ ( Fastweb )

1999年、フランチェスコ・ミケーリ氏とシルヴィオ・スカグリア氏によって創立。スカグリア氏は現在イタリアでもっとも裕福な人物の一人。
2007年、スイスコムは82%の資本参加を行った。買収価格は51億フラン ( 約4200億円 ) で、その際18億ユーロ ( 約2170億円 ) は負債で賄った。
近年ファストウェブはグラスファイバー回線で、大きく成長した。そのほか 主な業務はインターネット回線、普通電話回線、テレビ配信、携帯電話など。
2009年、ブロードバンド市場では13%のシェアーを持つ ( イタリア全土の9割を占めるイタリアテレコムのシェアーは57% ) 。
ファストウェブのブロードバンド回線数は2009年、164万本 ( 前年は148万本 ) で、売上も前年より8.5%上昇し、18億ユーロ ( 約2170億円 ) だった。

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