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チューリヒの金融業界、見通し暗く

UBSやクレディ・スイス(Credit Suisse)などの大銀行に囲まれたパラーデ広場は、チューリヒの金融業界のシンボル Keystone

金融業界はチューリヒ州の経済で依然として重要な位置を占めている。チューリヒの金融界は付加価値3フランのうちの1フランを、また雇用の5件に1件を担っている。

このコンテンツは 2012/01/16 11:00
swissinfo.ch、外電

しかし、1月13日に公表された報告書「2011年チューリヒの金融機関」によると、その長期的な展望はあまり良いとはいえない。

「現在、チューリヒの金融機関のシンボルとなっているパラーデ広場(Paradeplatz)は10年後もおそらくそのままだろう」。記者会見の場で、チューリヒ州国民経済局長のエルンスト・シュトッカー氏はそう語ったあと、「だが、国際的にはその重要性が失われる兆候が見られる。長期的な展望はあまり喜ばしいものではない」と続けた。

アジアの成長

報告書は、チューリヒ州経済労働局(AWA)の委託で経済研究機関BAKバーゼル(BAK Basel)がまとめた。BAKバーゼルはチューリヒ州の金融機関の重要性を、地域、国家、世界の各レベルで分析。さらに国民経済に対する影響を2020年まで調査した。チューリヒ州のほかシュヴィーツとツークの両州に関しても同様の調査を行った。

BAKバーゼルのウルス・ミュラー局長は次のように説明する。「チューリヒの金融業界およびスイス全体の金融業界の世界市場におけるシェアは低下するだろう。成長市場は新興国に移行しており、それはこの先より一層進行する。特に強いのはアジアだ」

チューリヒがこの発展から受ける痛手は特に大きい。「金融業界はチューリヒ経済の基盤だ」とミュラー氏は強調する。2010年には、約10万人が総額300億フラン(約2兆4000億円)の付加価値を生み出した。これはチューリヒ州の国内総生産(GDP)の22%に当たる。

弱い成長

しかし、今回の調査結果によると、金融業界の短期的な展望は「あまり喜ばしくなく」、長期的にも「ほどほど」でしかない。今年は2.1パーセントのマイナス成長、従業員数も3.1パーセント減少すると見込まれている。

2010年から2020年までの10年間の年間成長率予想は、わずか1パーセント。金融市場から生まれる付加価値はほかの分野に後れを取ることになる。国民経済の成長への貢献度は、ほかのサービス関連業界よりも低くなるという予想だ。

銀行で人員削減

BAKバーゼルはさらに、この先の10年間で金融機関の雇用が平均0.3%減少、2020年までに合計約3000人が削減されると予想する。

ミュラー氏は「保険業界よりも銀行業界で削減が進む」と言う。「保険企業は過去数年間で、必要なリストラを既に実行してきた。これからは銀行も生き残りをかけて生産向上を目指し、計画を実行に移していかなければならない。つまり、費用と人員の削減を行わなければならないということだ」

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