チューリヒ湖に建設を計画するロープウェーのイメージ図。計画側は、軽やかで透明感のある構造が人々の景観への懸念を和らげるとみる
Keystone
スイスのチューリヒ州立銀行外部リンクは2日、チューリヒ湖の上空を通るロープウェーの建設計画外部リンクを発表した。2020年に同行の創立150周年を記念する。
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スイス連邦運輸省交通局外部リンクに提出した建設計画が受理された。交通局が19年夏までに承認すれば、同年秋に着工できるとみられる。
計画は「ツーリバーン」と名付けられ、総工費4千万~6千万フラン(約45億~68億円)の全額をチューリヒ州立銀行が負担し、チューリヒ市に寄贈する。開通5年後の収益化を目指す。
24人乗りの車両18機で、チューリヒ湖北部・左岸のミテンケと同右岸のチューリヒホルン公園を繋ぐ。
チューリヒ州・市の当局は既に同計画を承認したが、一部市民が反発。ケーブルカーが景観を害し、交通渋滞を招くと批判している。計画の承認を取り消すよう求める請願書に約2200人筆の署名が集まった。
プロジェクトディレクターのロルフ・ルーファー氏は、外観上の懸念は取り除くべきだと話す。「建設イメージではアルプスの眺めは損なわれず、建築計画は景観と一体化している」
スイス連邦鉄道と提携し、湖周辺の自動車交通量を制限することも計画している。ルーファー氏は建設が完了すれば、バーゼルやジュネーブなど他の都市にも参考となる都市交通になりうると自負する。
スイスの山岳地帯には多くのロープウェーが運行するが、交通量の多いチューリヒなど都市部では稀だ。
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